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シリーズ 第二   モンゴル産皮革を世界へ、MRブランド


2017-05-01 10:28:15
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本紙「モンゴル通信」は、今回、シリーズで「モンゴルのものづくり」について特 集を組み、「メイド・イン・モンゴリア」ブランドとして各企業を取り上げ、そ のものづくりに迫っていく。前回のエクスクルーシブ社の「エクスクルーシブ・ ブランド」に引き続き、今回、「メイド・イン・モンゴリア」ブランドのシリーズで紹介 するのは、モンゴル原産の革を、モンゴルの職人が手作業で最高の“一生もの”を作り上 げることをコンセプトにする「エス・アル・ビー(SRB)」社の「エム・アル(MR)」ブラ ンドだ。 革製品というと、乾燥と雨などの水シミ、水以外の液体シミ、カビの対処などで定期的な 手入れが必要となる不安と面倒が付くものだと率直に感じる人が少なくないと思う。現代 の科学技術の進歩で、軽量かつ丈夫な高機能素材の開発はすすまじい勢いで進行している のに、人々はなぜそれほどレザーに対して愛着を持ち、魅力を感じ続けるのだろうか。 経年劣化という言葉を耳にしたことがある人も多いと思うが、モンゴルのレザー・アイテ ムの特長は使えば使うほど、味わいが出てくる。つまり、使い込むうちにできてくるシワ などの感覚を楽しめて、“時間や時代”を感じるのがモンゴルレザー品の良さではないだ ろうか。

一生愛せるMRブランド

2012年創業の皮革メーカ ー・SRB社のブランドとして 誕生したMRブランドは、決し て老舗皮革メーカーとはいえ ない。しかし、“一生もの” をコンセプトに、モンゴル伝 統的ものづくりのノウハウを 取り入れ、革の本質を活かせ る素材と飽きの来ないデザイ ン性にこだわり続けてきたの は確かだ。その結果、クオリ ティーの高さでは国内外にも 知られているほどになってい る。ブランド・アイテムは、 ハンドバックが70種類、財布 が30種類あるというが、愛用 者からは「国内最高峰の品 質」との呼び声も聞かれる。 また、デザイン性や品質に最 もうるさいといわれる日本や 韓国、台湾の顧客からもここ の製品は、信頼性と品質面で 認められている。B.エンフ・ オユン社長は「ブランドと は、ユーザーの同意と信用性 を前提するもので、この5年 間の実績ですべてを評価する のは、まだ早いかな」と、自 社ブランドについて冷静に語 った。また、ブランドとして の成長の影には、日本からの 顧客の存在があったからと 明かしたエンフ・オユン社長 は、「努力こそが実るという 言葉がようやくわかった」と 述べた。

こだわり抜いた素材づくり
SRB社は、モンゴル伝統的も のづくりのノウハウが取り入 れられて革の本質を活かせる 素材に一番こだわっている。 素材の元となるのは、牛革と ヤク革である。素材づくりも 革がなるべく傷まないよう工 夫して天然の彩を活かした商 品づくりを念頭に入れている という。 エンフ・オユン社長は、「 メーカーにとって、素材の品 質は命である。素材の選択が 一番難しかった。日本から初 めて大きな受注を受けて、モ ンゴルの皮革加工技術と品質 を調査した。ところが、「モ ンゴル・シェヴロ」社の革以 外はダメだった。そこで今、 同社はモンゴル・シェヴロ社 と「ダルハン・ネヒー」社、 「イフ・エルゲルト」社らと 技術提携をしており、高品質 の皮革を諸外国に輸出してい る」と経緯を語った。

モンゴルの皮革
古来から遊牧を営み続けて きたモンゴルは、約6000万頭 の家畜を有し、国土の約8割 が牧草地である。モンゴルの 厳しい自然環境で一年中放牧 される牛や馬、羊など家畜の 皮革は丈夫で、耐久性が高い とされる。専門家らからは農 業や畜産業の関連分野でその 潜在的な能力が高いと指摘さ れており、同分野の振興も海 外投資家の関心の一つとなっ ている。しかし、国内皮革メ ーカーのすべてが必ずしも国 産素材を使用しているわけで はない。輸入される高品質の ウェット・ブルーを好む業者 も少なくない。輸入された皮革でハンドバックを3~4個ぐ らい作れるが、国産皮革から は1個ぐらいしか取れないと いう。その理由は、モンゴ ルの伝統的な処分方法では 革が傷むからだ。これを解 決しない限り、国産皮革は 本来の価値を発揮できない と考えられる。


商品価格、約20~500米㌦
値段については約20~500米 ㌦で、安くもないが高くもな い案外手ごろな価格設定であ る。これについて、エンフ・ オユン社長は「利益を求める のは、まだ早い。ユーザーの 信用を勝ち取ることがまずt 先だ」と事業への意気込みを 語った。ちなみに、モンゴル は約1500~1600億MNT分の原 材料加工するというが、その 約1200億MNT分の皮革を輸出 している。残りは約300億MNT 分を国内メーカーが買い取っ ているという。中国では、ボ タン一つで大量の生産が可能 であるが、モンゴルの場合 は手作業である。だからこ そ、“一生もの”のアピール ができるわけだ。

愛用者からの声
中国・内モンゴル自治区出 身で人気歌手のテンゲル氏 は、人気番組「モンゴル系民 族が敬愛する100名」にゲス トとして出演した際、同番組 がMRブランドのバックを贈呈 したエピソードがある。その 後、テンゲル氏は地元に帰っ た後、大勢の知り合いからバ ックの購入元を尋ねられたこ とや「これは、我がモンゴル の製品だよ」と誇らしく答え たことを明かした。。 また、モンゴル人で、ロシ ア芸能界で人気歌手のB.アマ ルフー氏もSRB社のCM出演を 自慢に思っている。「高品質 には、宣伝が無用」という言 葉があるが、本当に高品質だか らこそ周知も必要だ。彼は、「 レザーアイテムなら、MRブラン ドだよ」と語ったという。