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杉山晃造:モンゴルの歴史的価値ある 文化財の撮影に奥深さを感じます


2017-10-06 13:20:22
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 モンゴルの歴史的な文化財の取材記録 活動という功績がたたえられ、モン ゴル大統領による「北極星」勲章受章 者。「モンゴルの仏教絵画」1987年、 「モンゴルの美術工芸」1988年、「モ ンゴルの寺院建築」、「モンゴル仏像 彫刻」1990年、「モンゴル歴史美術写 真全集」国際版全4刊1990年など数多 くの写真集を発行。チョイジンラマ寺 美術館で日本・モンゴル国交樹立45周 年記念企画となる「モンゴル国宝・秘 宝/ウランバートル1983~2016」を開 催する 杉山晃造さんにインタビュー を行った。

――杉山さんは30年前にモンゴルを 初めてご訪問なさったと聞いておりま すが、その時、アートワークのどんな 目的を抱いておられたのですか?
 初めてモンゴルを訪問したのは1983 年です。写真撮影には厳しい社会主義 時代でした。日本人には蒙古斑が子ど もの時にあります。その蒙古斑がモン ゴル人にもあるかどうか?あれば日本 人とモンゴル人のルーツは同じかもし れないと思いをめぐらせました。もし ルーツが同じなら共通点はどこにある かを捜そうと言うのが始まりです。日 本と国の様式が全く異なるモンゴルに 来て生活、環境、文化すべてが私には どこか新鮮で懐かしく、一気に魅了さ れました。

――その目的に達したという満足感 はありましたか?
 モンゴルに来てみたら多くの日本人 が街にあふれていると感じる程日本 人とモンゴル人は容姿が似ていると 思いました。性格もかなり近いと感じ ます。私はウランバートル散策中にモ ンゴル人に道を聞かれたこともありま す。寺院がそのまま美術館になってい る展示品を見て歴史ある仏教美術の素 晴らしさに驚嘆しました。最初の蒙古 斑ルーツ探しはそこそこに魅力ある文 化財に釘づけになりました。モンゴル を訪れる度、多くの人々、大自然、魅 力ある文化財に出会います。

――その時から今日まで何回モンゴ ルにお足を運ばれましたか?
35回位モンゴルに足を運びました。

――モンゴルで撮影する時、何が感 動的で、どんなことがアートワークの 動機になるのでしょうか?
 モンゴルの歴史的にも価値ある文化 財の撮影は奥深さを感じます。終わり はありません。又、石人の遺跡風景に その時代の人々を思うことができロマ ンを感じます。アジア大陸の中央に位 置し、厳しい気候風土に出会いながら 変化、進化した生活、自然の風景に心 が動かされます。
 
――この間、きっとモンゴルのたく さんの所を回られたと思いますが、 一番印象に残ったのはどんな所だっ たでしょうか?
 各地で感動しましたがオラーンヘレ ム墳墓の撮影は忘れられません。モ ンゴルの大草原に極色彩の白虎、青 龍壁画が7世紀に建造された事に大陸 の凄さを感じました。歴史に加え、 大自然の壮大さには毎回魂が震えま す。
―― モンゴル人の生活様式や遊牧 文化についてどんな印象が残ってい ますか?
 極寒のなかのシンプルな遊牧民の営 みに生きるとは何かを学びます。自 然環境に寄り添い上手に生きる。生 活の重みを感じます。

――モンゴルのカメラマン、その世 界については?
民 主化の厳しい生活にも負けずフ イルムカメラからデジタルカメラに 急激に変化する時代に俊敏に 対応 しています。最先端の技術を学び新 しい表現力を身につけ向上させ続け ています。映像表現、創造する事に 終わりはなく、先輩後輩もなく、お 互い感性を磨き続けるしかありませ ん。

――杉山さんのモンゴル人弟子は少 なくないとよく聞いておりますが?
 杉山の弟子という契約は交わした事 はありませんがお互い作品を見て感 じあい、感化を受けあえばそれで良 いと思います。

――写真の魂は何がこもっていると 思われますか?
 被写体に対し多くの知識を持ち、 謙虚に接し、見えないものを感じ、 多くの情報を表現し、写真を見る人 に感情、感動を伝えることが大切で す。映像の表現を常に考え、被写体 と心をかわし、思いを込めて、意識 して、シャッターを切ります。写真 の魂は、写す人の知識と哲学を意識 した結果です。

―― 良い撮影と美しい撮影との違 いは何にあるでしょうか?
情報を正しく多く感じさせること、 それを写し込む写真家の姿勢が良い 写真を創造するのです。




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日本・モンゴル国交樹立45周年記念企画  杉山晃造写真展
「モンゴル国宝・秘宝/ウランバートル1983~2016」           

開催場所:ザナバザル記念造形美術館           
期間:2017年10月13日~23日              
協力:チョイジンラマ寺美術館           
   モンゴル写真家協会       
     モンゴルペンクラブ

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