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日・モンゴル共同都市計画会議を開催、輝く未来都市を描く


2017-11-24 11:05:33
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 今月20日、日本・モンゴル外交関係樹立45周年記念行事「住み良い安定した街づくりのための都市計画」をテーマの日本・モンゴル共同会議が外務省で行われた。会議は建設・都市開発省が主催し、外務省と日本大使館、JICAモンゴル事務所の協力で行われた。記念講演を日本開発構想研究所代表理事の戸沼幸市・早稲田大学名誉教授が行い、JICAモンゴル事務所の佐藤睦所長、建設・都市開発省のB.グンボルド都市開発土地政策実施局長、Ts.トゥルガUB市役所都市計画マスタープラン局副局長らが担当した。
 冒頭にSh.ラムスレン建設都市開発副大臣が開会のあいさつを述べ、次に高岡正人在モンゴル日本国特命全権大使の外交45周年に寄せた祝辞、P.バヤルフーUB市副市長のあいさつへと続いた。 JICAのモンゴルにおける都市開発分野に関する協力について発表した佐藤睦所長はUB市が都市開発分野において抱える課題として、都市および生活インフラをはじめ環境汚染などの諸問題に至るまでUB市の一極集中に問題があると指摘。また大気汚染に関して、PM10の濃度は日本でもよく取り上げられる中国・北京の倍になることもあるというデータを紹介し、現在JICAの協力で推進しているコンパクトシティ計画をはじめとする取組みの早急な実施の重要性を強調した。さらに、今後における提言としてモンゴルの経済を結ぶ南北産業回廊および水、自然資源の豊富な東西グリーン開発回廊の構築、地方での定住推進、観光振興と保護地域の維持管理などを挙げた。一方、今回初めてモンゴルに足を運んだという日本開発構想研究所代表理事の戸沼幸市氏は「21世紀の国のかたち 日本とモンゴル―国土・都市・地域計画」の題で講演した。講演の中で世界の文明圏の流れや日本の国土計画と歴史などを紹介しながら、日本とモンゴルの人口の推移を比較し、モンゴルの土地利用などについて提言した。
 また、北海道を例に挙げながら寒い都市には地下街の開発が向いているとアドバイスした。講演の途中には、「モンゴルに来る際に寒いから気をつけるようにと多くの人から言われたが、北海道に長年いたせいか、実際に来てみるとそれほどでもないですね」と語る場面もあった。「モンゴルの都市開発政策」の題で講演したB.グンボルド局長は経済の持続的開発には農業、軽工業および食品、建築材料産業、銅、石炭、燃料産業、観光業、鉱業といった5つの産業の安定が重要だと述べ、一方Ts.トルガ副局長はUB市の都市開発の歴史と現在の各種データを比較しながら、集合住宅、環境改善したゲル地区、工業団地の明確な区画化が重要だと説いた。会議の総括として横張真日本都市計画学会会長がビデオメッセージであいさつし、企画者である行政と住民が協力する市民参加型の街づくりが重要だと述べた。続いて、この会議の開催に携ったJICA専門家の長山勝英さんが「輝く未来都市を描こう」の題で公共の便益と福祉、経営効率と財務的持続性の両方を追及した政策実行から維持管理までの流れ、日本政府、民間双方からの援助による協力関係構築の重要性を協調し、最後にその例として「UBメトロ構想」を映像で紹介した。
 これは、UB市内を地上のバスだけでなく地下鉄で結べば、現在限界に達しつつあるUB市の交通量を是正し、市民の住み良い環境づくりに重要な貢献を果たすというものだ。実現には政府の理解と市民の協力が重要だと、長山さんは語った。