「ドクター・バータル」ブレンド、伝統医学で病気を予防

特集
naranchimeg@montsame.mn
2018-08-31 09:45:10
――まず、「モンゴル伝統医学とは何か」について話からインタビューを始めたい、と思います
 「モンゴル伝統医学」という名称が今、西洋医学が伝わってから定着していますが、かつて、「栄養医学」と言われていました。栄養医学とは、病気になる前に必要とされる栄養を与えたりすることを意味していますが、具体的に、食料や薬草、空気、水、瞑想等を指すわけです。栄養医学は、病気を予防しながらそれにかからないことを重点にするから、伝統医学よりさらに広い意味を持つと思います。
 
――伝統医学では病気予防を大事にするというわけですか
 そうですね。伝統医学では予防的な医学行為を常に大事にしてきました。例えば、肺は水の性質に属するから、冬場は病気にかかるリスクが高くなるわけです。そのため、伝統医学では、肺の療法として夏と秋に薬や食材を勧めたりします。つまり、事後ではなく、季節と5つの性質(五臓)に合う適切な治療法を、モンゴル伝統医薬服用を通じて、教えるわけです。

 
――「ドクター・バータル」ブランドに移りますが...。
「ドクター・バータル」ブランドの創業者はバータル先生で、大々に受け継がれた秘伝の製法をブランド化して商品開発を行いました。秘伝とされる製法は、遡ることおよそ700年前です。モンゴル帝国第5代皇帝のフビライは1261年、当時の首都大都(北京)で薬師学院を設立させ、同学院が1662年に優等生ジャミヤン・ヤンダグ薬師をモンゴルへ派遣しました。ジャミヤン・ヤンダグ薬師は、「ジンゲル・テメート」山での7年間の修行を終えて啓発活動を始めたとされています。ジャミヤン・ヤンダグ薬師流の療法や製法は伝承され続け、その第9代目となるバータル先生に伝わっています。
 社会主義時代の1921年~80年代末期において、伝統医学がタブー視されたため、師匠から弟子へ秘かに伝承されることとなりました。「ドクター・バータル」ブランドは、大々に受け継がれた歴史の結晶とも言えますね。
 
――製品特徴について教えてください
 1669年からおよそ300年間という長い臨床実践を基に発展してきた薬等に対する科学的な根拠が必要でした。そこで、国立医学大学所属医学研究所や自社ラボ等で療法を検証しました。そして、それを世界へとの思いが次第に強くなりました。モンゴルは、肝がん発症率で世界1位、肺がん発症率で17位、がん死亡率で5位となりました。がん細胞が発症からあっという間に増殖して広がるので、その予防措置と原因をなくすことが重要になります。「ドクター・バータル」製品は、がん発生を抑制し、健康改善や免疫力の回復を助長する働きがありますし、人体に必要なビタミンが豊富です。ブランド理念は「予防しながら健康になること」です。自社製品は、100%の天然植物性で副作用がありません。すべての材料を自社で栽培しています。
 
――薬の製造はどのぐらい時間がかかりますか
 薬はおよそ1年間の手間暇がかかります。簡単に言うと、ハーブ種子の回収作業から始まり、栽培と収穫の課程を経ちます。収穫されたハーブは製造工場へ出荷されます。人手に頼ることが多いので原価は高いのです。


 
――製品の消費者層はどうでしょうか
 製品出荷の8割以上は、国内消費となります。およそ1割以上が外国人です。ポーランドと内モンゴルへ医薬、中国と韓国へハーブティー等の製品をそれぞれ輸出しています。
 
――国内での販売先は
 すべての大手スーパーマーケットとモノス薬局などで販売されています。
 
――ハーブティーのほか、何種の薬を製造しているのでしょうか
 およそ100種あります。かつてのモンゴル人は、「人間と自然の共存とその関係」をよく理解していましたね。しかし、近代化に伴ってその関係が崩れ、食生活等も大きく変わりました。モンゴル伝統医学は、頭が痛い時の痛み止め処方ではなく、むしろその原因を特定し、それに合う薬を服用することで、単なる頭痛薬を超えたものです。