フブスグル:ダルハド部族の大移動

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2025-11-14 10:06:52

(ウランバートル市、2025年11月14日、国営モンツァメ通信社)フブスグル県レンチンルンベ郡には、ヤクを荷役に用い、多くの峠を越えて伝統的な移動生活を続ける遊牧民が存在する。

毎年秋になると「ダルハドの大移動」と呼ばれる季節移動が始まる。険しい山々に囲まれた急峻な地形を進む過酷な旅路で、冬を無事に越すため、遊牧民は雪深くなる前に食料やゲルをヤクの背に積み、家畜の群れを連れて冬営地を目指す。

この移動にはおよそ600世帯と10万頭を超える家畜が参加し、秋の半ばに出発する。途中で10〜12回ほど移動と休息を繰り返しながら、約1ヵ月後に冬営地へ到着するという。

「ダルハド部族の青き盆地」と呼ばれるこの地域は、冬季には気温が氷点下50度に達することもある厳寒地。高山やタイガ(針葉樹林)地帯が広がるため、こうした環境に適した荷運び用のヤクを育てることが一般的である。