「モンゴル経由の中国向け天然ガス・パイプライン」の夢と現実

経済
gombosuren0625@gmail.com
2020-07-16 12:57:08

 中国向けロシア産天然ガスのモンゴル経由輸送に関する事業案は発想から約20年。事業案は初期の頃にモンゴルとロシアの首脳ら、後にモンゴル・ロシア・中国の首脳らが公式に会うたびに必ず触れる議題であるため、後に首脳会談の「飾り物」と言われていた。

 こうした中、昨年9月、新たな展望が拓かれた。第5回東方経済フォーラム(2019年9月4~6日、ロシア極東ウラジオストク市)におけるハルトマー・バトトルガ大統領とロシアのウラジーミル・プーチン大統領の首脳会談を機に当該事案は、新たな局面を迎えた。東方経済フォーラム後のプーチン大統領のモンゴル訪問でもこの事業が議題となり、両首脳の間で一定の合意が得られた。後に、オフナー・フレルスフ首相による昨年末の訪問で、モンゴル政府とロシアの天然ガス大手ガスプロム社の間で相互理解覚書も締結された。これは、モンゴル経由のパイプライン敷設への第1歩ともいえる。

 国家安全保障会議は今年3月31日、天然ガス・パイプライン敷設に係る協力促進と当該案件を組織する作業ユニットをウルジーサイハン・エンフトゥブシン副首相の指導で立ち上げた。ロシア側も真剣だ。プーチン大統領が昨年9月、アレクセイ・ミレル代表取締役社長(CEO)に、モンゴル経由のガス・パイプラインについて検討を指示し、今年3月の懇談でも再び議題として取り上げた。これらは決してゴーサインではない。あくまで開発検討を促し、F/S調査推進を打診したに過ぎなかった。ガスプロム社も先月18日、「パワー・オブ・シベリア2」天然ガス・パイプライン敷設の設計に着手したと声明を出した。とりあえず、年間輸送量500億立法㍍の「パワー・オブ・シベリア2」事業は発動に向かった。



詳しくは:「モンゴル通信」週刊紙よりお読みください。

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