バヤル写真家:世界32ヵ国へ旅行したうち最も美しい国はモンゴルでした

特集
gombosuren0625@gmail.com
2020-12-04 14:49:45

モンゴルの自然や美しい所の写真を撮り、ソーシャルメディアを通して国民に伝えている写真家バルガンツェレン・バヤルさんにインタビューした。

――写真はいつから始めましたか。写真の専門家をめざしましたか?

私はロシアで経済学を専攻 し、2014年まで国営企業と民間企業に経済学士として務めました。それ以降、自分の興味を追求しました。2004年にガッマ写真スタジオの2人の友人S.ツ ァツァルラトさんとB.バダムサムブーさんが写真を撮るのを見て、写真撮影に興味を持ち始めました。ロシアに留学していた時、写真を撮り、8mmのフィルムで映画を作ったり、カラー写真やモノクロ写真を現像したりしたことがあります。当時、デ ジタルカメラは実用化され始めたばかりでした。だから、中国へ行く友人のツァツァラルトさんに6メガピクセルのカメラを注文し、購入しました。自分の新しいカメラで花や葉、蜂など身近かなものを撮影し始めました。撮影した写真を小さく現像し、壁に飾っていたら、わが家 に入ってきた人々はこの写真の美しさに驚き、いつも励ましてくれました。このような励ましの言葉に感謝し、もっといい写真を撮りたくなったのです。

 ――主に風景写真を撮影するのですね。この理由は?

子どもの頃から両親とともに、自然を見に行くの好きでした。また、よく旅行します。ただ旅行するのではなく、記念に写真を撮り始めました。今はプロレベルのカメラや装備を持っていますが、自分自身はプロ写 真家のレベルに達していないと思っています。

――プロレベルの写真かどうかをどのように見分けますか。バヤンさんの写真はプロ並みの写真のように見えます。

風景写真を撮る世界中のプロ写真家の写真と比べてみるこ とです。風景写真は誰にも美しく見えるでしょう。写真撮 影においては角度が一番重要です。ただモンゴルの風景写 真を撮るのではなく、モンゴルの伝統的な習慣、遊牧民の生活ぶり、遊牧民と自然のつながりを写真を通して見せようと思います。遊牧民は空を観察し、翌日の天気を予測できるなど、モンゴルの遊牧民は自然の摂理に順応し、自然と調和しながら暮らしていることは喜ばしいです。だからこそ、私の写真撮影のテーマはモンゴルの自然、遊牧民の生活ぶり、習慣などと切り離せないのです。風景写真には様々な表情が収められます。


――ほかのテーマで写真撮ろうと思ったことがありますか

首都ウランバートル市の風景をたまに撮ります。肖像や結婚式の写真はあまり撮らないで す。一方、草原で家畜を放牧している遊牧民、ミルクテイーを沸かしている遊牧民の主婦などを撮るのが好きです。現在、モンゴルの写真家はあえてテーマを絞らずに、一人一人が普段から1つのテーマや被写体を追求 しています。

――自然風景の写真を見たら、落ち着きます。人々はこの ようなきれいな写真を見て、ゴミを捨てないでほしいと個人的には思います

自然風景の写真家の私たちはこんな美しい国に住んでいるこ とを人々に理解させ、自然を愛する心情を育むため、努力します。だからこそ、フェスブーク、インスタグラムなどのソーシャルメディアに自ら撮った自然風景の写真をよ 投稿します。私は自然風景を撮ってから14年を迎えています。この間、自然にゴミを捨てたことは一切ないです。すべての写真家も同じです。写真撮影に行く時、いつも大き なゴミ袋を持っていきます。 これは私の生活における普段のマナーとなりました。写真撮影場にゴミがあったら、機嫌が悪くなりますよ。


――写真家にとってはセンスが重要と思います。特に、自然風景に現れる瞬間をどうやてこんなにきれいに映すことができますか?

多くの人々に「センスのいい写真を撮りますね」と言われますが、私は美しく見える好 きなものの写真を撮ります。すべての人の気に入る写真を 撮るわけではありません。年々、写真撮影の経験を積んでいます。しかし、ただ写真を撮るので終わるのではなく、撮影後の編集とピント調整も重要です。各地域がそれぞれの特徴を持っています。例えば:フブスグル県にあるマンゴーシーンアマという所への道は本当に悪く、高い山々や数多くの川を渡ります。しかし、到着後には息を呑むほど美しい風景が私たちを迎えます。このように 私はモンゴルのたくさん の美しい場所へ行きまし た。風景写真は主に朝か夕方しか撮れない。だか ら、写真を撮る場所に泊まります。

――費用がかかりますね。

そうです。撮った写真を買いたい人に売って、 このお金で次の写真撮 影ツアーに必要なガソリン代に使います。3人で4000〜5000kmでツアーするのに、だいたい150~200万トゥグルグがかかります。

――誰もが行けない場 所へ行く時は、車の故障 をはじめ、多くの問題が起きるでしょう。

そうです。設備が充実した良い車で行きます が、途中で故障し、仕方なく帰ってきたこともあ ります。ですから、冬季 はあまり行かないです。

――野生動物と遭遇することが多いですか。

今年、10月下旬頃に、 野生動物の写真撮影の ためオブス県へ行きました。その時、1頭の狼に遭いました。車の中で遠い所からこの狼の写真を撮りながら、少しずつ 近づいたら、逃げなかったのです。車を降りて、最も近づいても私を恐れないで、私を見て、笑っているような気がしました。私はこの狼の写真をとても近い所から撮りました。他には、野生ヤギ、鹿など数多くの野 生動物の写真を撮りまし た。


――モンゴルの自然に興味を持つ外国人の写真家が多いと聞きました。そんな写真家とはどのように協力していますか。

新型コロナウイルスの発生前に、世界89ヵ国を旅行して風景写真を撮影したロシア人のダニイル・コルゾノフ風景写真家と契約を結び、2年間、外国人の写真家をモンゴルに連れてきました。我々は撮影ツアー などを助けました。残念ながら、コロナ禍の 影響で今年予定された5つのツアーが取り消されました。英国から女性写真家たちも来る予定で、 前払いをして待っていました。前払いを返そうとしたら相手は「モンゴル には絶対行きたいから、 待っていて」と断りまし た。

――外国人の写真家はモンゴルの何に特別な興味を持ち、写真を撮りますか。多くの写真家はモンゴルの南部に広がるゴビを撮影します。また、「鷲祭り」などの観光イベントなどに参加します。風景写真家のもう一つの役 割はモンゴルを外国に宣伝することです。モンゴルには言葉で表わす事ができないほど美しい所が多いです。

――世界中の他の国を 旅行し、風景写真を撮ったことについては?

世界32ヵ国へ旅行したうちで、最も美しい国はモンゴルでした。なぜならば、どこへも自由に行けます。知らない家族に一 定の料金を払い、馬を借りて、撮りたい写真をどこからでも撮れます。数年前、 友人の外国人とともに、フブスグル県へ行って、ある所にテントを張りました。 その友人が「私たちがここ に泊まったら、だれも追い払わないですか」と聞いたことがありましたよ (笑)。それほどモンゴ ルは写真家にとってすば らしい場所です。

――ありがとうござい ました。