モンゴル国立博物館にある最古の展示物
特集
モンゴル国立博物館にある最古の石人、楽器、 絨毯、木製人形、乳製品、鞍を以下に紹介する。
石人
石人からは古代の人々の服装、使っていた道具、宗教など様々な情報を得るとともに、作られた時代によって各石人はぞれぞれの特徴を持つ。同博物館にある石人は2003年に、ホブド県ボルガ ン郡のヤグシーンフンディという場所でロシア・ モンゴル合同チームにより行われた発掘調査で発見された。この石人は紀元前2500-2000年にアルタイ地域に存在していたヘムツェグ文化と関連し ている。
絨毯
1924年~1925年に、ロシア科学アカデミーのコゾロブガ氏が率いる「モンゴル・チベットフィールド研究」は現在のトゥブ県バトスンベル郡のハラ―ギーンノヨン山で発掘作業を行い、このフェルト絨毯を見つけた。この展示物はモンゴルだけでなく、国際的にも有名である。フェルトで作り、様々な美しい模様を刺繍してある。また、神話の動物の姿を飾った。この展示物の半分はロシアのエルミター ジュ美術館に保管されている。
木製人形
Ts.オドバートル博士が率いる研究チームは2014年から、オルホン県ジャルガラント郡のアイラグ・ゴゾゴル場所で発掘調査を行っている。発掘調査の時、出土された面白い発見の1つは15x3.5cmサ イズの木製人形である。この発見は紀元50年~3世紀のものである。
乳製品
考古学研究で古代の食品が出土されるのは本当に珍しい。一方、モンゴル国立博物館研究センター所長J.バヤルサイハン博士が率いる研究チームが「北部モンゴル」プロジェクトの枠組みで、2019年にフブスグル県オラーンオール郡にあるホリグ山で行った救出考古学の発掘調査で、陶器にいっぱい入れたシャルトソ(ギ―)、ウルムを出土した。この乳製品は13世紀~14世紀のものである。
楽器
モンゴルの領土で楽器に関する無形遺産がいくつか発見されたうち、最古なのはこの骨の楽器である。この骨の笛は2018年に、モンゴル国立博物館の考古学者たちがモンゴル・米国共同による「西モン ゴル」プロジェクトの枠組みでオブス県ズーンハンガイ郡のザムビーンウズールという場所にある「ZaU-1」遺跡で発掘調査を行う際に発見された。この骨の笛は紀元前 1042±31年のもので、古代の狩人たちは狩りをする時、呼び小笛の一種で使っていた。
鞍
この鞍はホブド県ミャンガダ郡にあるオルド・オラーンウネート山の埋葬遺跡で完全な保存状態で発見された唯一の鞍である。モンゴル 国立博物館研究センター所長と2人の研究者から成る発掘調査チームは、2015年5月1日~10日にかけてこの埋葬遺跡で発掘調査を行った。発掘によるこの鞍と他の出土品は紀元前4世紀のものとみなされる。
モンゴル国立博物館のウェブサイトは: http://nationalmuseum.mn/