モンゴル・タジキスタン両大統領が公式会談
政治
(ウランバートル市、2025年7月24日、国営モンツァメ通信社)タジキスタン共和国に国賓訪問しているオフナー・フレルスフ大統領はエモマリ・ラフモン大統領と公式会談を行った。
両国の国家元首が協力関係の将来の展望や国際的および地域的な課題について意見交換をした。
エモマリ・ラフモン大統領は、1992年に両国が外交関係を樹立して以来、初めての国賓としての訪問が行われたことに対し、オフナー・フレルスフ大統領に祝意を表した。
伝統的な友好関係を新たな段階へと引き上げ、実質的な協力を拡大していく上で、今回の国賓訪問が重要な意義を持つことが強調された。
フレルスフ大統領は、エモマリ・ラフモン大統領が2009年にモンゴルを初めて国賓として訪問したことが、両国関係の歴史的な出発点となったことを強調した。
同国賓訪問が両国の協力関係の発展に貴重な貢献を果たしたことを強調し、モンゴルが中央アジア諸国、とりわけタジキスタン共和国との友好関係および協力の強化に特別な重要性を置いていることを述べた。
両国元首は、過去30年以上にわたる成果を振り返りつつ、今後の関係を新たな内容で充実させ、あらゆる分野で一層拡大・発展させていく強い意志を再確認した。
同公式会談の際、両国はそれぞれの国家開発方針である「ビジョン2050」および「国家開発戦略2030」に沿って、経済、貿易、農業、グリーン成長、デジタル移行、文化、教育、観光などの分野における協力関係を新たな段階へと引き上げていく意向を表明した。
互恵的な協力関係をさらに深める観点から、両国は輸送・物流における障害の解消、より短距離の輸送回廊の構築、ならびに地域のインフラネットワークへの共同参加の可能性について、段階的に検討・実現していくことで合意した。
畜産業および軽工業分野において付加価値製品を生産し、羊毛、カシミヤ、綿花および綿製品を基盤としたプロジェクトやプログラムを推進する。また、フレルスフ大統領が提唱した「ホワイトゴールド」全国運動をタジキスタンの綿・繊維産業の発展方針と連携させて展開していくことが、互恵的なパートナーシップをさらに深化させる重要な一歩であることで合意した。
フレルスフ大統領は、家畜由来の原材料、とりわけ衛生的で品質・基準を満たしたハラール認証の食肉および加工品をタジキスタンへ輸出すること、また、動物衛生・検疫管理および規格基準に則った輸出条件の整備に向けて協力する用意があると表明した。
エモマリ・ラフモン大統領は、モンゴルからは羊毛、カシミヤ、皮革製品を輸出し、モンゴルには果物、ベリー類、野菜、缶詰製品を供給する分野で積極的な協力を提案した。
両国元首は、関係を効果的に発展させるための仕組みを整備することが重要であるとの認識で一致し、近いうちに政府間委員会を設置し、初会合を開催することで合意した。これは両国の協力における優先分野を連携させ、プロジェクトやプログラムの実施、民間セクターの参画支援、そして法的に有利な環境の整備に向けた実質的な推進力となることが強調された。
今回国賓訪問の一環として、モンゴル・タジキスタン初のビジネスフォーラムおよびビジネス評議会は、両国の富の創造者の連携拡大に重要な貢献を果たすとの認識で一致した。
さらに、締結されるエネルギー省間の覚書は、再生可能エネルギー、特に水力発電分野での知識・経験の交換、専門家レベルの協議会の開催、共同プロジェクトやプログラムの実施を通じて協力関係を拡大することを目的としている。
両国元首の後援のもと、ドゥシャンベ市で開催される文化・芸術公演が両国民の相互信頼を強化するうえで貴重な貢献を果たすと確信していることが言及した。
今後、文化・人文分野での協力を深化させ、教育、スポーツ、青少年の密接な交流を促進していくこととなった。
両国元首は、地域および国際舞台での協力関係を拡大するとともに、特に国連や上海協力機構(SCO)、その他の国際機関における協力を深化させることを表明した。
フレルスフ大統領は、タジキスタンが「内陸開発途上国国際研究所」の加盟国の中でも初期のメンバーの一つであったことを指摘した。
また、2026年にウランバートル市で開催される国連砂漠化対処条約第17回締約国会議に、タジキスタンの代表がハイレベルで参加するよう招請したことを確認した。
両国元首は、「モンゴルの10億本の植林」全国運動や「食料供給・安全保障」全国運動、およびタジキスタンの「20億本の苗木計画」や「農業の持続可能な発展プログラム2030」といった国家イニシアティブを連携して推進することが、持続可能な発展に重要な貢献をもたらすと合意した。