ハイライト

「メイド・イン・モンゴリア」ブランド、シリーズ XII 世界が認めるモンゴル・セメント


2018-01-05 13:05:04
画像

世界が認めるモンゴル・セメント

 モンゴルは、鉱物資源が豊富な国で、外資系企業の市場参入によって同分野の振興が著しいと言われる。 だが、鉱業分野の急激な成長に対して加工・製造業がそのスピードに追い付いてないのは現状における課題である。国は様々な製造業振興に繋がる奨励政策に注力しているが、民間企業も先端の技術導入や技術革新の喚起で奮闘して いる。その一例は、今回取り上げ る「モンセメント・ビルディング・マテリアルズ」社だ。

モンセメント・ビルディング・マテリアルズ社とは

 同社は、「モンポリメト」社の出資によって、2006年に設立。2007年以降、ドルノゴビ県ウルグン郡にある「センジッ ト・ホダグ」石灰石鉱山に基づく建設材料の国内確保と輸入代替製品の開発に向けた事業調査を始めた。2015年、欧州復 興開発銀行(EBRD)とモンポリメト社の出資で、欧州品質の各基準を満たすセメント製品を製造できる新たな「モンセメ ント」総合工場を操業させた。この新しい工場は、欧州が開発した先端技術の利用による年間100万㌧のセメントを製造する。ここで、廃熱利用発電システムや従来の製造法より水使用量を30%抑えられる新技術の導入など自然環境にやさしい工場を実現。おかげで、年間約6000万米㌦分の輸入品の代替に貢献できているという。また、同工場はEBRDの「Environmental & Social Best Practice Award」を受賞した。




「モンセメント」総合工場の施設について

 モンセメント・ビルディング・マテリアルズ社が活動を展開するセメント工場は、前述したドルノゴビ県ウルグン郡に在する「センジット・ホダグ」石灰石鉱山だ。センジット・ホダグ石灰石鉱山は、約250年分に当たる石灰石が埋蔵量約2億3000万㌧あると推定される国内有数の石灰石鉱山の一つである。 総合工場は、センジット・ホダグ石灰石鉱山における工場と最大出力が5MWの廃熱利用発電、ウランバートルにおけるクリンカー工場から成る。まず、鉱山の工場は、石灰石の露天掘りによる鉱床や二つのセメント製造ライン、廃熱利用 発電システム、約53㌔の送電線、ウランバートル鉄道分岐線3.5㌔、10㌔に渡る配水システム、ガソリン・スタンド、従業員寮などを含む。一つの製造ラインは、最大生産は、クリンカーが一日平均1750㌧である。一つが今は操業中で、もう 一つが近く稼働する予定。その稼働で総生産量は、ク リンカーが一日平均3500㌧で約100万㌧のセメント を製造できる。同社は、販売及び流通の合理化を図るためにウランバートルで工場を建てようとしている。この工場は、ウルグン郡にある本工場と一つになって稼働する。一時間で約120㌧のクリンカー製造が可能である。
 
「モンセメント」がエ コ工場になる訳は

 この工場がモンゴル初のエコ工場と言われるわけは、廃熱利用発電システム(WHR)の導入にある。 システム導入はモンゴルにとって初の取組となり、セメント生産プロセスに 廃熱回収設備を設置し、熱エネルギーを回 収し、電気エネルギーに転換し、工場の消費電力の一部を賄うことで省エネを図 り、結果として、温室効果ガス排出削減を図るものである。欧州諸国ではルーマ ニアやスロバキア、ドイツなどの工場で導入済みだ。また、モンゴルのセメント工場に比べると、消費水量は五分の一と いう。





わが社について一言

 N.ムンフナサン会長は、「モンゴルにとってインフラ開発のカギと言って過言ではないセメント製造に関して世界的な品質を実現できたことこそ、わが社の宣伝となれた。経営陣にとっては、製造工程からの自然環境に対する影響の低減や消費電力における省エネルギーに係る取組が主な目標である」と自社について一言述べた。モンセメント・ビルディング・マテリアルズ 社のゴシュ・ジョイCEOは、「持続可能な開発と社会発展が欧州復興開発銀行の融資条件となる。このセメント工場建設の事業は、今後、同銀行による融資案件において前例となる」と語った。欧州復興開発銀行の常駐事務所のU.アズジャルガル副所長は、モンゴルにとっての経済効果は「エルデネト工場」と並べられる大規模な事業だ、と強調した。