「ーつ屋根の下で」展が開催
カルチャー
(ウランバートル市、2025年5月30日、国営モンツァメ通信社)29日、「Art week Ulaanbaatar2025」の一環として、ザナバザル美術館で、「ーつ屋根の下で」展が開催された。
本展は、文化省とモンゴル美術家協会の共催によるもので、ザナバザル美術館に所属する4名のアーティストが作品を発表している。
このアーティストらは「ーつ屋根の下」で共同制作を行ったことから、本展のタイトルも「ーつ屋根の下で」と名付けられたという。
修復家・画家のR.チンゾリグ氏は、本展に20点を超える作品で参加している。同氏はモンゴル画を専攻していたことから、本展でもモンゴル画を中心に構成された。また、作品には岩絵、モンゴル伝統画、フェルトアートなど、様々なジャンルの芸術が含まれた。
チンゾリグ画家は「今回の作品の中で、特にフェルトで制作したゆりかご(ウルギー)を強調したいと思う。芸術家の視点から見ると、このゆりかごは人の意識が育ち、包まれ、成長していく過程を象徴している。そこに空けた穴は「人の目」にあたる。これは、人間が大人になったとしても、意識や精神は必ずしも十分に成熟していないということを示している。この作品には、喜びや思いやり、許し、愛情、慈悲の心を育んでほしいという願いが込められている。また、ゆりかごとは外の世界と接しながらも、子どもが中で守られ、暖かく、心地よく、食事にも困らずに育つ空間であると考えている。本作で、そうした視点を「ビルギーン・メルミー(霊的な眼)」過去・現在・未来の三つの時間軸を同時に見通す眼として表現している。この象徴を通じて、「今の私たちの在り方が、未来を形づくっていく」と述べた。
本展は、29日〜6月4日まで開催される。