高度準備態勢期間を6月30日まで延期
政治
5月27日、定例閣議で災害対策の高度な準備態勢の6月30日までの延期が決まった。世界保健機関(WHO)の8回目の感染リスク評価ではモンゴルが新型コロナウイルス感染が拡大される「非常にリスクが高い」国に指定されたままである。また、現在の状況、北隣国のロシア及び世界各国の感染状況、他の調査に基づき、今月31日までとなっていた高度な準備態勢期間を1カ月延期する意見は国家緊急事態委員会の今月25日付の拡張会議で提案され、定例閣議で100%の支持を得た。
5月25日に国家緊急事態委員会の拡張会議ではウルジーサイハン・エンフトゥブシン副首相兼国家緊急事態委員長は政府が講じた措置に関して以下のように発表した。
委員長は「これまでに国家緊急事態委員会が21回の会議を開き、8回の感染リスク評価ではモンゴルは非常にリスクが高い国になっている。主要として2段階の措置を取った。第一段階位は中国で新型コロナウイルスの感染が急速に拡大していた1月から3月10日まで予防対策として、全段階の教育機関を閉鎖し、モンゴルの伝統大祭の『ツァガーン・サル(旧正月)』と大規模なイベントを禁止した。さらに、航空輸送を規制し、外国人の入国禁止のほか、鉱物資源の輸送も禁じた。輸入品の消毒、空路及び陸路にて中国と韓国からのモンゴル人入国者を14日間隔離した。感染時の対策計画の作成と、必要な機械設備、隔離所、医師の準備態勢を取った。コロナウイルスに関する情報を一つの窓口を通しての発表とすると決定した。当時のモンゴル政府及び国家緊急事態委員会の対策が正しかったと世界各国から評価された」と述べた。副首相は「第2段階の措置は3月10日にフランス人から初の感染が確認された当時から始まった。検疫対策を強化し、これまで続けている。帰国者からの感染を国内で拡大させないよう、感染者の完治と隔離に注力し、経済支援包括対策を実施した」と述べた。
3月12日以降、12 回会議し、高度な準備態勢期間を5月31日に延期、教育機関の閉鎖期間を9月31日まで延期し、また、帰国者の隔離期間21日間にした。
世界30カ国からモンゴル人8498人が帰国
モンゴルは高度準備態勢に移行してから5 月2 5 日現在、30カ国から8498人を帰国させた。内訳は3488人を18回のチャーター便で、陸路では5010人を帰国させた。この活動には関係機関の9 0 0 人の公務員が務めている。モンゴルは帰国者数で他国と比較すれば、人口比でドイツの次に入る2位となった。現在、帰国者の1248人が隔離され、790人が首都ウランバートルの病院、ホテル、保養所で、485人を地方で隔離している。なお、5月26日と27日の両日にロシアから約600人を帰国させた。
新型コロナウイルス感染者の43人が完治
5月28日の保健省の定例記者会見によると、161人目の感染者が確認され、43人が完治した。1人の治療平均期間は30日間で、最短期間は10日間、最長期間55日間だった。感染者の94人が男性(63.6%)、54人が女性(36.4%)である。また、感染者は8~65歳であり、平均年齢24歳。8~12歳の5人、16~24歳の114人が生徒や学生であり、その86.5%はロシアから。残りは他の9カ国からである。全国6カ所の研究所で1万3900人にPCR検査を行った。国立感染症センターでは5人構成の6チーム、約40人の医療従事者が務めている。