モンゴル銀行、政策金利を据え置き
経済
(ウランバートル市、2025年9月22日、国営モンツァメ通信社)モンゴル銀行の金融政策委員会は、9月15日・16日の会合で、経済や銀行・金融市場の現状、国内外の環境およびリスクを総合的に検討した上で、政策金利を12%に据え置くことを決定した。
この措置は、中期的にインフレを目標水準で安定させ、経済および金融部門の安定性を維持することを目的としている。金融政策委員会は今後も、国内外の経済環境の変化やインフレ、経済見通しに応じて、必要に応じた政策措置を随時検討・実施していくという。
今年8月の年間インフレ率は全国で8.8%、首都ウランバートル市で9.8%となった。インフレは今年2月以降、金融・財政政策の段階的な引き締めの影響で緩やかに鈍化していたが、8月に食肉、野菜、小麦の価格が上昇し、食品分野のインフレが前月比で増加した。
モンゴル銀行のB.ラグワスレン総裁は、「今後はインフレ率が緩やかに低下し、2026年には目標レンジに達する見込みである。しかし、政府の新規プロジェクトや資金調達、輸出収入、為替動向、供給状況、気象条件による食品価格の変動などがインフレを押し上げる可能性もある」と述べた。
経済は今年上半期に5.6%成長しており、その大部分は農牧業部門の伸びによるものである。下半期に銅精鉱の生産増加や新規プロジェクトの建設開始が見込まれ、経済成長をさらに支えると期待されている。