モンゴル初の高度浄水・下水再生施設を建設

社会
b.enkhtuya@montsame.gov.mn
2025-12-23 11:37:05

(ウランバートル市、2025年12月23日、国営モンツァメ通信社)モンゴルで初となる先進技術を用いた高度浄水施設および下水再生処理施設が完成し、現在、試運転および最終調整作業が進められている。

本事業は、ミレニアム・チャレンジ・コンパクト(MCC)の枠組みの下、モンゴル政府とMCCが共同で実施している。ウランバートル市の飲料水用高度浄水施設と下水再生処理施設は、供用開始に向けた準備段階に入っている。

両政府は2018年7月27日、第2次ミレニアム・チャレンジ・コンパクト協定を締結し、「ウランバートル市給水能力拡充プログラム」を開始した。総事業費は、米国政府による3億5000万米㌦の無償資金協力と、モンゴル国政府による1億1170万米㌦の拠出で構成されており、協定期間は2026年3月までとなっている。

モンゴル財務省によると、同プログラムでウランバートル市西部における新たな水源開発、下水再生処理施設の建設、水分野の持続可能性を確保する関連事業が進められており、全体の進捗率は現在94%に達している。

下水再生処理プロジェクトで、モンゴルで初めて大規模な下水再生処理施設を建設した。送水管、貯水槽、加圧ポンプ場などの関連インフラも併せて整備され、再生処理水はエネルギー生産分野に初めて利用される。これにより、産業用途で使用されてきた地下水の使用量を削減し、1日あたり約5万立方㍍、年間で約1400万~1800万立方㍍の貴重な地下淡水資源の節約が可能となる。都市部における限られた水資源を、より合理的かつ持続可能に管理する体制が整いつつある。

下水再生処理施設は、2025年11月から試運転を開始している。

同プログラムが完了すれば、ウランバートル市の給水能力は年間最大5000万立方㍍増加する見通しである。今後30年間にわたり、約242万人の市民がその恩恵を受け、飲料および生活用として基準を満たした安全な水を安定的に利用できるようになると期待される。