10万ユーロの絵画修復研究室、9月に設立

政治
bolormaa@montsame.gov.mn
2022-03-09 11:25:30

 2009年に発生した火災のためモンゴルの名作となる900点余りの絵画が損傷を受けた。 これ以降、この損傷を受けた 絵画の修復作業を段階的に実施してきたが、現時点では600 点を修復済みである。残りの 300点は深刻なダメージを受け ており、修復と新に制作する必要がある。これら作品はモンゴルの歴史と、日常生活、 自然、肖像画、現代的なもの である。

なお、ドイツ連邦外務省の文化財保護計画事業の一環で228日、在モンゴルドイツ大使館で「事業計画への支援提供」契約の署名式が行われ、ドイツの支援金となる10万ユーロでモンゴル絵画ギャラリーで絵画修復研究室を設立することになった。

絵画修復研究室の設立により、モンゴル全国で国際基準に合致した初の修復研究室ができた。今後はこの研究室は国立博物館とギャラリーの絵画を修復するほか、人材育成にも重要な役割を果たす。人材育成に向けて、ドイツから2名の修復専門家による教育ゼミの実施が予定されている。

署名式後、ヨールン・ロゼンベルグ在モンゴルドイツ特命全権大使が「文化財保護とはどの国でも重要な意義がある。従って、外務省の文化財保護計画事業の一環でモンゴルで2回大規模の事業を支援していることを嬉しく思う。この新事業を通しモンゴルに新なノウハウを生み出し、専門の研究室が設立することで、文化財を次世代に受け継がせる機会が築かれ、モンゴルとドイツの協力関係に成功のあるページが開かれた」と述べた。

モンゴルのチンバト・ノミン文化大臣が「この事業の実現に向けて努力してきた両国の全員に感謝したい。モンゴル政府と文化省が国立文化遺産センターを設立し、モンゴルの有形および無形文化遺産の保護、登録、修復、次世代への伝達に特別な注意を払っている。ドイツ政府の支援は、国立絵画ギャラリーで国際基準にあった修復研究室が設立され、全てのジャンルの美術品の修復への本格的な支援になってくれた」謝意を述べた。