電力の安定供給確保に向けた管理システムが稼働!
経済
4月3日、中央給電指令所 (National Dispatching
Center:NDC) 公社に、電力系統の全モードにおける継続的な供給管理と分析を可能にするリアルタイム・デジタル・シミュレータ(RTDS)装置が贈呈された。贈呈式にはゴンボラグチャー・バルジンニャム同所所長と田中伸一JICAモンゴル事務所長が署名し、装置を稼働させた。
同リアルタイム・デジタル・シミュレータは、実データによるモデル構築とシミュレーションを実行し、システムの現状把握・分析により、今後の安定供給に向けた計画策定において重要な役割を果たす。ディーゼル発電、太陽光発電、バッテリー発電などの電力源におけるデータをリアルタイムで数値化でき、世界50ヶ国以上が使用する、50万米㌦(17億5000万トゥグルグ相当)の価値ある装置である。
田中所長は、同装置が導入されることにより、給電状況がリアルタイムで報告され、数値化により各種事故の予測と未然に防止が可能になる。同プロジェクトにおいて、モンゴル技術者が積極的に日本の技術者と交流し、学び続けることを望むと、期待感を表した。
さらに、中央給電指令所のゴンボラグチャー・バルジンニャム所長は、RTDS導入により、全モードにおける電力システムの評価と最適な給電管理が実施可能となり、作業の効率化につながるスマートな環境が出来上がると、喜びを表した。同プロジェクトの関連調査にエネルギー省、エネルギー規制委員会(ERC)、中央給電指令所(NDC)、国家送電会社(NPTG)、ウランバートル配電会社(UBEDN)、日本・東電設計株式会社(TEPSCO)、東京電力ホールディングス株式会社(TEPCO)らが協力し、装置導入に至った。