所得に見合った住宅プログラムで世界銀行と協力
政治
(ウランバートル市、2025年9月4日、国営モンツァメ通信社)9月2日、ゴンボジャブ・ザンダンシャタル首相は、マヌエラ・フェッロ世界銀行・東アジア・太平洋地域(EAP)担当副総裁と会談した。
世界銀行が1991年以降、34年間にわたりモンゴル国の社会、経済およびインフラの発展に貴重な貢献を果たし、多くのプロジェクトやプログラムを資金面で支援してきたことに対し、首相は感謝の意を表した。また、政府の優先課題を説明した。政府は人間開発を政策の中心に据えるとともに、グリーン・トランジション、デジタルトランスフォーメーション(電子化)、行政の生産性向上、税制改革などを最重要課題として取り組んでいることを首相は強調した。さらに、鉱業分野への依存度を低減し、経済の多様化を図るため、民間セクターを政策的に支援し、輸出品目の拡大を目指していると述べた。
マヌエラ・フェッロ氏は、モンゴルが新型コロナウイルス感染症のパンデミック後、経済を短期間で回復させたことを高く評価し、近年、モンゴルの社会・経済発展において進展が見られることを指摘した。また、経済の多様化を図る上で、農業、特に羊毛・カシミヤ産業の発展が重要であると述べ、加えて、再生可能エネルギーや観光産業も重要な分野であることを強調した。
ザンダンシャタル首相は、ウランバートル市の大気汚染を軽減し、市民の生活の質を向上させるためには、所得に見合った住宅プログラムの実施と、融資へのアクセスを拡大するための持続可能な資金調達制度の構築が必要であることを強調した。この分野において世界銀行と協力する提案を首相が示したのに対し、世界銀行側は協力する用意があることを表明した。