水をまったく使用しない乾式選炭技術を実証

経済
arvis@montsame.mn
2016-02-22 14:01:46

 16日、鉱業省と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、水をまったく使用しない乾式選炭技術を実証する事業を共同で行うことで合意し、基本協定書を締結した。R.ジグジド鉱業大臣、エネルギー・産業技術総合開発機構の宮本昭彦副理事長、清水武則駐モンゴル日本国特命全権大使らが出席した。エネルギー省は日本の経済産業省と協力し、2013年から乾式選炭技術を導入することで合意した。エルデネス・タワントルゴイ公社は2013年8月、永田エンジニアリング株式会社と覚書を締結し、調査、実験をした上で乾式選炭技術システムの導入が可能と判断した。本事業は、永田エンジニアリング株式会社に委託されており、事業期間は2018年末までの予定。モンゴルの南ゴビ地域にある、石炭の埋蔵量が豊富なタバントルゴイ炭鉱に、従来の温式選炭システムと同等の選別能力を有する乾式選炭システムを世界で初めて導入し、システムの実証を行い、従来の温式選炭システムに比べて約20%の省エネ化を目指すという。石炭の付加価値を向上させる選炭は必須の技術だ。従来の湿式選炭システム
は、プロセス水と呼ばれる水を用いており、最新の省水技術を適用しても相当量の水が必要である。しかしながら南ゴビ地域は、年間降水量が150mm以下と極端に乾燥している寒冷地のため、この地域でのプロセス水の安定確保は今後の大きな課題になっている。

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