世界金融歴史博物館がオープン!

社会
gombosuren0625@gmail.com
2020-01-08 17:57:24

 ウランバートル市・国際商事センター(ICC)の2階において世界金融歴史博物館がオープンした。

  私財を投じて博物館創設したD.ガンゾリグ銀行前頭取は2003年から金融経済関わる知識を子ども、若者に展示を通して伝える、国民の金融教育を推進することを目的に、多数の国際オークションに参加し、展示物を収集したという。さらに、ゴロムト銀行は2016年から「消費者の金融教育」プログラムを実施し、消費者に金融経済についての情報を資料やパンプレットで提供するより、消費者自身で体験するようにしたら効果が出ることに気づき、それが創立のきっかけとなった。同館の約1 0 0 0 点展示のうち、300点以上は非常に希少価値のある展示物である。世界金融史と金融制度に関わる全ての展示物は貨幣、銀行、保険、支払手段、資金及び経済という6つの部門に分けられている。一般人が分かりにくい債券、保険、銀行、資本市場などの経済学についての知識をモンゴル語と英語で説明したのは、モンゴル人だけではなく外国人にも役に立てるのが狙いである。入館料は無料。営業時間は11時から16時半。場所はブルスカイホテルの裏、チョイジンラマ寺の近く。

 世界初のクレジットカード

 現在、私たちが使っているクレジットカードに近いものは1800年末頃にアメリカでチャージコインが登場して以降、1928年にお店でつけ払いを含めたチャージプレートが発行された。

 元朝で使われていた交鈔

 同館の一番貴重な展示物はフビライがモンゴル帝国のハーンに即位した1260年に発行した交鈔(chao)である。これは国の初めての紙幣であり、元時代にすべての取引、役人への俸給などを交鈔で行い、広く流通していた。元のこの紙幣に匹敵する紙幣製作が世界史上に現れたのは19世紀のころである。

 ピンク色クーポンと青色クーポン

 1991年に、モンゴルは社会主義計画経済を市場経済に改め、国有財産の3分の1を全国民に平等に分配し始めた。その時、モンゴル国民に配られた額面3千トゥグルグのピンク色クーポン(株券)と額面7千トゥグルグの青色クーポンがある。青いのは投資などに、ピンク色のクーポンは国営工場の払い下げを受ける場合などに使われた。

 世界初の保険教科書

 見どころの一つは、1554年に、ペドロ・サンテルナがポルトガルから在フロレンス領事として務める間、プロレンスの保険制度を研究し、書いた保険ビジネスの基本原理が載せられた世界初の保険教科書である。こんなふうに、世界初の保険教科書、世界初のユーロ券、不換紙幣、世界初の紙幣だけではなく、13世紀のモンゴル帝国、ビザンチン帝国に関する貴重品を公開している。