モンゴル最大の祝日「ツァガーン・サル」 今年もロックダウン再導入で祝賀せずに
政治
国家緊急事態委員会の決定により、ツァガーン・サル旧正月は(2月12日~15日)に当たり、首都ウランバートルで2月11日~23日まで全国準備態勢(全国警戒態勢)に移行し、ロックダウンが再導入された。ここ数日間、ウランバートルでは一日30人~50人の新規感染者が確認されているため、市民の外出制限を強化し、従来と異なりバスの 運行も朝と晩のみに行い、タクシー運行も禁止される。
この期間中、ウランバートルで「一戸一人」キャンペーンが実施され、保健分野の280チームの1万5184人が10日間で41万 1420世帯を対象に新型コロナウイルス感染症検査を段階的に実施すると決定した。さらに、2万1000世帯に食品支援も実施される。 今回の警戒態勢には以下の14部門以外の運営が禁止される。
1.電気、暖房、ごみ処理、消毒、滅菌
2.保健機関、薬局、医療機器供 給機関
3.国家特別重要及び戦略的意義のある施設、機関(ウランバートル鉄道公社、チンギスハーン空港、民間航空庁、その管轄機 関、MIATモンゴル航空会社、バイオコンビナート国有企業、鉱業分野の供給、国家データセンター、在外公館、国連モンゴル事務所の従業員数の1割が勤務時間制限)
4.特定の行政機関(防災、行政 管理、警察、軍事、税関、自然環境保護、国家登録、外国人国籍問題管理局、外交、特別公務)
5.児童保護、孤児、モンゴル赤十字社
6.食糧生産、販売、輸送、
7.刈草、家畜肥料の供給、輸送、
8.石油製品、燃料供給、輸送、配達
9.改良固形燃料豆炭の生産、供給、輸送、配達
10.銀行の電子及び現金自動預け払い機、
11.報道(従業員数制限)、通信、郵便
12.立法最高機関、行政機関、 地方自治体、税関、弁護、公証役 場、裁判、検察、中央選挙管理委員会(従業員数の1割が勤務時間制限)
13.許可済みの警備会社
14.葬祭業
旧年を送り新年を迎える「ツァガーン・サル(旧正月)」は、単に新年を祝う風習ではない。はるか昔から受け継がれてきたモンゴル国民にとっては、特に深い意味のある習慣である。家族全員が我が家に帰省して年長者を囲んで祝うものである。来年は辛丑年で、元日は2
月12日に当たる。従来、街並みはもっとも活気づいて見え、商業施設や市場などは商品で溢れるのが恒例だったが、コロナ禍のため2年目にもこのようにツァガーン・サルの祝賀が中止され、オンライン挨拶を交わすことになった。