4月は自閉症スペクトラム障害の理解促進月間、国内で800人以上

社会
l.naranzul@montsame.gov.mn
2023-04-13 11:36:13

 4月は自閉症スペクトラム障害(ASD)を理解し、受け入れることを促進するため、世界中でさまざまなイベントやキャンペーンが行われる。自閉症スペクトラム障害は、コミュニケーション、社会的相互作用、独特な興味や行動パターンで現れる神経発達障害の一種であり、同障害は世界中で広く見られるが、その原因は未発見のままである。

世界保健機関(WHO)が2018年に発表した「International Classification of Diseases 11th Revision(疾患分類規格ICD-11)」において、世界中で約160人に1人が自閉症スペクトラム障害である示したが、2023年では約60人に1人と報告。ASDの有病率は、国によって異なるが、全世界の児童の約12%が自閉症スペクトラム障害と診断されている推定だ。男児が女児よりも約45倍も障害を持つ可能性があることが知られている。

 モンゴルにおいても、近年、自閉症スペクトラム障害の診断と認知が高くなり、820人以上が登録されているが、実態と統計に誤差があるとされ、モンゴル自閉症協会が調査に当たっている。また、ASDを含む特別支援を必要とする児童を扱う公立幼稚園は国内で2園、公立特別支援学校は6校だけであるが、ASD児童対象校は第25、第70、第63と第55番特別支援校の4校だけと言う。

 国内初の特別支援校である第25番特別支援学校(1967年創立)の次に、1974年に創立された第79番学校は、2011年に日本 ODA協力による新校舎が設立され、小学校から高校まで生徒数2370人以上が通う。

ASDを含め、国内の全特別支援を有する障害者数は、ウランバートル市内で35600人(総障害者の33.7%相当)、残りの7100人(66.3%)が地方に住んでいるとされる。