Ulaanbaatar
モンゴル・ドイツ教育関係、さらに強化
社会
（ウランバートル市、2024年1月31日、国営モンツァメ通信社）統計データによると、モンゴルにはドイツ語が話せる3万人以上のモンゴル人がいる。年々増加するこの数は人口3百万人強のモンゴルにとって比較的高い数字であるだけでなく、他の外国語を話せるモンゴル人の統計データでも上位にランクされる。100年前、初めてドイツに渡ったモンゴル人留学生の道のりが、その後の社会移行のどの時点でも途切れていないことを示している。一方、モンゴルでドイツ及びドイツ人についての認識が肯定的であり、高評価であることの現れだと言える。両国の外交関係樹立50周年を機に、100年の歴史を持つ教育分野の歴史を概説することも興味深いことであろう。
20世紀始め頃から、モンゴルとドイツは教育分野における協力を開始した。1921年の革命後、モンゴル人民政府は文部省を設置し、1926年に40人以上の若いモンゴル人をドイツとフランスに留学させた。当時の若者たちがモンゴルの科学、教育、文化、芸術、政治、社会、産業のリーダー、知的先導者、文化普及者となる教育を受けた。例えば、モンゴル現代文学の創始者であるD.ナツァグドルジ、D.ナムダグ、N.ナワーンユンデン、D.ソルマージャブなどの偉大な作家を言える。
ヨーロッパに留学した初のモンゴル留学生
70年間の社会主義時代にもドイツと教育分野において協力し、数千人の若いモンゴル人が留学した。モンゴルでの民主的革命後もドイツに留学するモンゴル人若者の数は減少しなかった。ドイツに3万人以上のモンゴル人が留学し、その多くは工学を専攻した。1992年以降、ドイツの奨学金を受け、留学した人の中から科学技術大学のみに30人以上の人が教授として勤めている。
現在、ウランバートル市にあるアレクサンダー・フォン・フンボルトの名にちなんだ第38番小中高等学校、「ゲョーテ」ドイツ学校、ウランバートル市第1番小中高等学校でドイツ語の科目が含まれる。一部の生徒は、ドイツ語検定試験1級（DSD-I）で高点を獲得する。2019年に、第14番小中高等学校で3088人の生徒がドイツ語を学習した。また、2019年の統計データによると、5つの国立大学と1つのモンゴル・ドイツの共同大学でドイツ語教育が行われている。2009年に321人の非専門大学生がドイツ語を勉強し、2019年に586人と増加した。ドイツ大学入学に向けたドイツ語能力試験を受ける人数がこのように増えたことは、小中高等学校におけるドイツ語教育改善や学習者人数の増加に大きく影響されたと研究者らが結論付けた。
最近、モンゴルの諸専門学校は、教育良質向上や先端技術導入のために対外関係と協力事業拡大を重視している。建築技術カレッジは、ドイツ国際協力協会、ドイツ連邦共和国海外小中高等学校担当センター(ZfA)と合同プロジェクト実施、「専門産業学校」にドイツ語教育の導入、2019年に90人の生徒を職業に基づいたドイツ語コースを受けさせ、その結果ドイツでの学習継続と研修の機会が与えられた。
モンゴルとドイツが共同で実施しているプロジェクトの中で最も効率的で成功しているのが、モンゴル・ドイツ共同鉱業工科大学である。同大学は、両国大統領の後援の下で設立され、地下の富だけに頼るのではなく、国際的に有力な技術者育成の優先を強調している。また、ドイツ工学学校の経験、パートナー大学との提携、国際的な科学的経験と近代的な学術基準をモンゴルに導入した。実践的な教育により、教育と経済部門を結びつけ、モンゴルの鉱業分野における人材ニーズを満たし、価値を高め、継続的な経済発展を促進している。
同大学の一つの特徴は、ドイツの工学系教育プログラムにより、英語での講義カリキュラムを実施する。従い、卒業生は有名な国際機関やプロジェクトに従事する他、世界トップ大学での学習を続ける。今後もモンゴルの高等教育改革のモデルとなり、世界レベルの技師を育成する拠点になることを目指している。実習に融合した教育・研究、学生の専門的成長および個人的成長の支援、教育・研究における欧州品質基準の適応が同大学の重要な特徴であると教務課が述べた。
現在まで、167人の学生が学士号、10人の学生が修士号を取得した。今学年は、学部に410人、修士課程に10人が在学している。学生は大手企業で実習を行い、経験を積む。今も多数の学生がドイツとヨーロッパの企業で研修を行っている。ドイツのフライベルク工科大学と中国の徐州市鉱業工科大学の夏季コースに学生を派遣する。卒業生の一部は、「オユトルゴイ」社、「モンゴル・ゴールド(МАК)」社、「モンゴル・マイニング・コーポレーション」、「プレミアム・グループ」など大手企業で働いている。
