ウルジーバヤル証券取引協会理事長:証券取引所発展のため民営化は不可欠

経済
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2018-04-17 14:05:43
経済の柱の一つである株式市場の今日の状況について証券取引協会理事会のB.ウルジーバヤル会長に聞いた。
 
――最近、国民の株式市場への関心が薄いことが指摘されています。そんな中、モンゴルの株式市場は鉱産物の価格上昇に伴って形が見えてきた状態ですが、この成長をしばらく維持できますか?
 諸外国に比べて全体的にモンゴル国民の株式市場への関心が薄いのは事実だ。株式市場は本来、その国のマクロ経済の鏡だが、モンゴルでは鉱産物と株価の関係が特に密接なためにそのような状況が生じている。2011年に鉱業分野の成長と2016年の価格暴落はご存じのとおりで、この失敗を繰り返さないためには専門的観点から冷静な判断を下すことが大切だ。株式市場の成長は容易だが、維持するのが難しい。だからこそ過去の失敗から学ぶことが重要になる。今年は鉱産物の価格が上昇傾向にあるので、株式の状況も昨年と同レベルを維持できる見込みだ。鉱産物の価格も当分は安定の見込みで、今年の株式市場は好景気だと見ている。
 
――モンゴルに資本主義が導入されてから26年という期間が過ぎましたが、株式市場が未だ充分に成長していないのはなぜでしょうか?
 全く同感だ。民間銀行に関しては政策で25年間支援してきたが、株式においても同じように支援してほしいところだ。現在利益なしに運営している国営企業の民営化を証券取引場を通じて促すなどの具体策が必要だ。財務省では欧州復興銀行の調査に基づいて2025年までの期間で経済市場開発戦略を練っているという。こうしたことを踏まえ、財務省と協力して政策が国会で承認されるように進めている。
 
――証券取引所の民営化についてどうお考えですか?
 民営化は避けられないことだ。必要だと思う。諸外国では証券取引場はたいてい民間のものだ。これは官僚の天下りや癒着を防ぐためで、経済の専門的な知識よりも党の関係で専門でない人がこの職に就くことがあってはならないからだ。また、国営企業でも理事会に民間の意見を取り入れるべきだ。例えば、モンゴル郵便局の一部民営化などが良い例になる。
 
――若者の多いモンゴルにとって、年金基金の利用が有効策だという専門家の声もありますが?
 株式市場が発展していないことにはいくつかの理由がある。一つは年金基金などがなぜ必要なのかを深く理解していないことにある。新提案を持った個人と投資家を繋ぐ橋となるべき株式市場が、モンゴルではキオスクのような小規模で運営されているのだ。しかも諸外国の個人ではなく財団からの支援で。モンゴルにはこういった基金や財団を運営できる法的環境がない。社会保険すらも国家予算との境目がない状態だ。証券取引協会では民間の年金基金設立のために動いている。年金基金に関しては日本を例にするといいと思う。モンゴルは人口全体の高齢者の割合が5%未満なので、年金基金の設立に支障はない。
 
――国内株式市場にスタートアップ企業が続々と名を連ねてきていますが、こういった企業を新規参入させることの主なメリットは?
 新しい企業は、一分一秒の間に株価が変化していく株式市場に参入することを恐れることが多い。参入したければ、すぐに資本を立ち上げなければならなくなる。専門家の意見では、企業が参入する機会を均等にすべきだと言う。例えば、第三部を中小企業のためだけに利用することを、証券取引所が容認すればよい。証券取引所は国際基準に合わせて活動を調整できる機関なので、問題はない。
 
――企業の透明性はとても重要なことですが、実際に決算申告や年間報告を行なっている企業はまだまだ少ないです。
 これは100%企業側の問題とはいいきれない。モンゴルの株式市場は、まず公社の民営化から始まった。当時ビジネス精神を持つ若者たちはコツコツと自身の会社を立ち上げ、ほとんどの株式を閉鎖した。1990年に政府が475社を民営化したことで、彼らが汗水流して立ち上げた企業をこのような状態にしてしまった。閉鎖的な企業を株式市場に参入させ透明な企業にするためには、彼らの意識を変えなければならない。もう一つの要因として、企業は株式市場の成長を待っていると言える。彼らには、例えば株を投資家に公開(IPO、新規公開株)した企業に対して所得税を減税するなど、具体的な支援が必要だ。今のところ何の政策もない。企業から罰金を徴収することよりも、支援策を考えるべきだ。
 
――株式市場の発展のために、どんな策が必要ですか?
 まずは減税が必要だ。香港株式市場などは税金の軽減で発展した。もう一つは、政府は公社の民営化の際に証券取引所を通すべきだ。そうすれば、民間企業も株式市場に参入しやすくなる。
 
――モンゴルの株式市場は規模が小さいため海外企業が参入しづらいのが現状ですが、海外企業も参入しやすくするためにはどうすればいいでしょうか?
 今日のモンゴルには海外投資が必要だ。2011年、12年には、取引全体の81%が海外投資家らによるものだった。その中で米国や香港など、オフショア地域から入ってきた。現在は反対に、取引全体の90%が国内企業による。海外諸国の証券取引所の原理と条件を取り入れなければならない。香港証券取引所には非課税で参入できるにも関わらず、モンゴル市場に20%の税金を支払って参入したい企業が果たしてあるか?
 
――ありがとうございました。

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