モンゴルからインドまで最長距離を渡ったアネハヅル

社会
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2021-01-12 14:56:49

ヘンティー県ウムネデルゲル郡のホルホ、フイテイニーフンディーという地で生息していたアネハヅルが、越冬のため4032㎞を飛行し、インドのヒチャン村に渡来したと、インドの専門家たちがモンゴル野生動物研究・保護センターに報告した。これについて同センターの研究者S.トゥブシントゥグスさんに聞いた。このセンターは2013年、ウムネデルゲル郡のフィテニーフンディーで鳥類・湧水湿地にモニタリング研究所を設立し、鶴の保護及び研究に関する数多くの事業を成功裡に実施して来ている。

――インドまで飛行したア ネハヅルについて紹介してく ださい。

ホルホ、フイテニーフンディーで繁殖し、産卵したアネハヅルのヒナ2羽にH54, H55標識をつけたうち、1羽がインドに到着したことがわかりました。これにより、アネハヅル の飛行距離としては最長記録だった3500㌔を4032㌔に更新しました。アネハヅルは世界最小の鶴です。

――鶴はどれくらいの期間をかけて、越冬地に到着するのですか。

アネハヅルは平均50日をかけてヒマライ山脈の5000 ~7000mの高さを超え、越冬地に到着します。長距離ルートや過酷な環境の中で飛行する素晴らしい渡り鳥です。

――モンゴルで鶴の研究はどのように行っていますか。

モンゴル野生動物研究・保 護センターはアネハヅルの繁殖地で、鶴の繁殖モニタリング、研究を実施しています。アネハヅルの研究は2015年に開始しました。この鳥は4月末ごろに越冬地から戻って来て産卵する時、我々は繁殖ペアを登録します。とりあえず、ペア形成、産卵した卵の数に関するデータを適切な研究方法通りに収集します。平均28日の抱卵後にヒナが孵化します。その時、各巣を確認して、各ペアのヒナを登録します。ヒナが大きくなり、飛び始める前にヒナを計測し、生まれてから45日となったヒナに番号付きのプラスチック製標識を装着します。これにより、渡り、寿命、縄張り、その他多くの実態を研究することが可能になります。

――モンゴルで何種の鶴が生息していますか。

世界には15種の鶴がいるうち、モンゴルでは7種がいます。上述したホルホ、フイテニーフンディ―までアネハヅル、マナヅル、クロヅルが繁殖し、タンチョウ、ナベヅル、ソデグロズルがここで夏を過ごします。そのため、我々はこの2つの所をモンゴル における鶴の首都と呼んでい ます。

――アネハヅルの分布及び羽数については?

我が国ではアネハヅルの個体数に関するデータが少ないですが、他の6種に比べると、アネハヅルはゴビ、草原、森林地域など全ての地域に広く分布しています。上述の2つの場所での個体数密度が高いため、アネハヅルの研究には最適です。ここで年間 平均、ペア鶴120羽が常に産卵します。ここで毎年、ヒナに標識をつける活動が5月~9 月の間に、マナヅル、ノガン、サカツラガンなどの希少鳥類の繁殖モニタリング、移動調査、湧水湿地の総合研究を実施しています。

――ありがとうございま した。