オヴス・フーズ チャッツァルガナ、 古き時代からモンゴル人の生活に定着してきた薬用果実
モンゴル人の生活に欠かせない木の実のひとつ、チャッツァルガナは、健康に良いとされるその効能から「王様の果実」と呼ばれる。モンゴル、中国、ロシア、インド、ネパールや、ヨーロッパ、北欧の一部などに自生するチャッツァルガナだが、1981年にはモンゴル人宇宙飛行士と共に宇宙を旅して、「地球にとどまらない宇宙の食べ物」とも称された。モンゴル人が初めて栽培を試みたのは1940年代のことだった。現在はオヴス、ザヴハン、ホヴド、ボルガン、セレンゲ県の川沿いに生息し、4月末から5月にかけて花を咲かせ、9月初旬には実をつける。上記の地域の中でもオヴス県のチャッツァルガナから抽出する油や液体は他の地域のものよりもビタミンCがずっと豊富だ。油分を含む木の実のほとんどは種だけに栄養分が含まれるが、チャッツァルガナの場合は果実のやわらかい部分に活性物質を含むめずらしい植物のひとつだ。チャッツァルガン油には、果実から抽出するものと、種子から抽出するものの二種類がある。
2771日