政策金利、そのまま維持

経済
l.mungunchimeg@montsame.gov.mn
2024-07-05 15:58:11

(ウランバートル市、2024年7月5日、国営モンツァメ通信社) モンゴル銀行の(BoM)金融政策委員会の会議で経済、銀行、金融市場の現状と外部環境のリスクを考慮し、政策金利を前と同じ11%に維持することが決定された。


また、各銀行の外貨準備の割合を3%単位に引き下げ、15%とし、消費ローンの厳守するマクロプルーデンス政策の規制に以下の変更を導入することを決定した。下記:

  • 銀行が新規に国民に貸し出す、条件を変更した消費ローンの負債対収入比率(DTI)の上限を55%に引き下げる。

  • 銀行が新規に貸し出す、最低生活水準を下回る金額で発行するクレジットカードローンにDTIの制限を課さないこと。

  • 一定の条件を満たす大学の学費の貸与にDTIの期限を設けない。


今年5月、全国的な年間インフレ率は5.7%、ウランバートル市は5.6%に低下した。金融政策の引き締めスタンスはインフレを低下させる影響を与えた。さらに、貿易相手国におけるインフレの低下とトゥグルグ(MNT)の外貨に対する為替レートの安定により、輸入品や物価上昇が鈍化する傾向が続き、国内食料価格の伸びの鈍化がインフレ低下の主な原因となった。今後、インフレ率は目標範囲内にとどまると予想される。


今年第1四半期の経済成長率は7.8%に達し、予想を超えた。石炭の輸出に伴い、鉱山産業が強化され、家計や政府機関の消費が増加され、内需が拡大するにつれて非鉱業分野の活性化が増加された。しかしながら、ゾド状況の悪化と農業分野の生産縮小が経済成長に悪影響を与える可能性があるとモンゴル銀行が報じた。


名目賃金と所得の上昇に伴う消費ローンの加速化は、金融部門のリスクを増大させた。同リスクを予防するため、新規発行・条件変更に対する消費ローンのDTI制限を強化する決定が下ろされた。けれど、資金の効果的な配分、金融市場へのアクセス、金融商品の開発を支援するため、低額の銀行クレジットカードローンや一定の条件を満たし、新規導入された学費の貸与などの商品に関して、DTI制限を課さないと決定した。同決定は、インフレを中期的な目標水準に達成させ、安定させ、経済と金融分野の持続可能な状況を確保するという目標に沿ったものである。