モンゴルとトルクメニスタン、記者会見を開催
政治
(ウランバートル市、2025年6月2日、国営モンツァメ通信社)セルダル・ベルディムハメドフ・トルクメニスタン大統領はモンゴルを国賓訪問中である。
両大統領は、公式会談の成果について記者会見を行った。1年足らずの期間に相互に国賓訪問を行ったことが、伝統的な友好関係と協力を拡大・発展させる意志の明確な表れであると強調した。
オフナー・フレルスフ大統領:
尊敬するセルダル・ベルディムハメドフ大統領閣下!
セルダル・ベルディムハメドフ大統領閣下が、青空の国であるモンゴルに国賓訪問したことに心より感謝を申し上げる。
私は、2024年10月にモンゴル大統領として、アジアと欧州を結ぶ「シルク・ロード」の要衝であり、中央アジアの白い乙女と称される貴国を初の国賓訪問したことを大変嬉しく思う。
今回の訪問は、両国が外交関係を樹立してから30年以上の間に、トルクメニスタン大統領が開催した初のモンゴル国賓訪問であり、両国の関係史に新たな一章を開く歴史的な訪問となっている。
同国賓訪問で、2024年にモンゴル大統領がトルクメニスタンを訪問した際に締結された協力文書の履行状況と成果を評価し、両国の協力関係の更なる拡大・発展について話し合った。私たちの協議の結果、「モンゴル・トルクメニスタン協力関係の発展に関する共同声明」が発表された。この文書が今後の協力の方向性とロードマップを明確にし、全分野における関係の拡大と発展に重要な貢献を果たすと確信している。
2024年にモンゴル大統領がトルクメニスタンを訪問した際、「航空輸送および国際道路輸送に関する政府間協定」や「畜産分野における省間協力協定」をはじめ、輸送・物流、観光、農業、獣医分野の協力の基盤となる他の文書にも署名が行われた。
今回の国賓訪問の際、両国の関係は貿易、経済、税関、軽工業、科学、文化、教育、報道、保健分野での協力によって充実され、政府間および機関間で14件の文書に署名が行われた。
モンゴルとトルクメニスタンの伝統的な友好関係の拡大・発展のため、大統領閣下が尽力していることに深く敬意を表し、心より感謝を申し上げる。
私たちは2024年にアシガバート市で、両国の協力関係を拡大・発展させるための優先分野を明確にした。それが短期間で実現し、すでに成果を上げていることが喜ばしいことである。
今回の国賓訪問の際に、軽工業分野での協力に関する文書に署名した。これは、食糧、農業、軽工業、中小企業の協力を促進し、合同プロジェクトやプログラムを実施するための基盤となる。
モンゴル大統領が提唱した「ホワイト・ゴールド」全国運動の一環、モンゴルの羊毛やカシミヤをトルクメニスタンの綿花・紡績産業と連携させ、編み物や織物製品を生産する他、両国の友好の象徴となるプロジェクトやプログラムを共同実施することに合意した。同件は貿易額の増加、輸出入品目の多様化に重要な意義を持っている。
「モンゴル・トルクメニスタン・ビジネス・フォーラム」、トルクメニスタンの絨毯や工芸品の展示会を開催し、両国のビジネスマンのネットワーク強化、国の宣伝、国民交流の促進に貴重な貢献をした。
両大統領の後援の下、モンゴル・トルクメニスタン合同公演がウランバートル市で初めて開催され、トルクメニスタンの才能あふれるアーティストらが自国の文化と芸術を通じて、モンゴル人の心を魅了し、心に残る素晴らしい思い出を共に作り上げた。
両国は、教育分野での協力をモンゴルとトルクメニスタンの関係における優先分野の一つとして発展させることで一致し、その一環として、今後の教育および科学分野における緊密な協力の基盤となる文書に署名した。 両国の政府奨学金プログラムへの学生の参加により、協力関係の架け橋となる人材の育成に貴重な貢献をもたらすと確信している。
都市間協力を築くことに合意し、ウランバートル市とアシガバート市が姉妹都市関係を樹立した。
両国は国連および他の国際機関の枠で協力関係を一層強化・発展させることを互いに約束した。
モンゴルの提唱により設立された「内陸発展途上国のための国際研究センター設立に関する多国間協定」にトルクメニスタンが加盟し、正式な加盟国となったことに心より感謝を申し上げる。同機関の枠で、内陸発展途上国が直面している課題の克服、持続可能な開発政策の策定、国々の立場の結集、相互の経験共有という共同の取り組みにおいて、トルクメニスタンが積極的に協力すると確信している。
私たちの対話と合意した事業が、両国の繁栄と幸福のために実を結び、モンゴルとトルクメニスタンの協力関係が今後さらに拡大・強化することを確信している。
両国民の友好と親善が世代を超えて末永く強固なものとなり、モンゴルとトルクメニスタンの友好的な関係と協力が永遠に繁栄し続けるよう心より願っている。
セルダル・ベルディムハメドフ大統領:
モンゴルとトルクメニスタンの代表団による首脳会談が終了した。会談は友好かつ実務的、そして相互信頼に基づく雰囲気の中で行われ、両国は主要な協力分野全般について協議した。更に、国際情勢に関する時事問題について意見交換が行われた。
尊敬する大統領閣下と私は、協議したすべての事項について相互理解に達したことを申し上げたいと思う。
我々は、両国にとって協力関係が極めて重要であることを深く認識しており、平等と相互尊重の原則に基づき、トルクメニスタンとモンゴルの対話と協力関係を更に強化していくという共通の意思を再確認した。
両国は今後、外交政策の分野においても、国際社会および地域の平和と安定の維持・強化に向け、引き続き協力する。
トルクメニスタンとモンゴルは、持続可能な開発目標(SDGs)の実現を支持し、環境、食料、エネルギー安全保障、輸送連結の分野の課題において協力していくことで一致した。
また、私は、トルクメニスタンが掲げる中立政策、および国際的な安全保障、協力体制の構築、国家間の信頼に基づく対話の促進を目指す国際的な構想に対し、モンゴルが支持の意を表していることについて、尊敬する大統領閣下に感謝の意を表明した。
トルクメニスタンは、モンゴルが世界の舞台で示している積極的な役割と活躍を高く評価している。
両国の協力関係は、国際情勢の改善や、国際法における普遍的な規範、そして国連憲章の強化に対して、重要かつ肯定的な影響をもたらすと確信している。
また、テロリズムや過激主義、国境を越えた犯罪、違法薬物取引、その他の不法行為といった、国際的な安全保障を脅かす世界的課題に対して、今後も協力して取り組んでいくことで一致した。
会談の中で、貿易および経済分野におけるパートナーシップを最優先課題として取り上げた。
アジアからヨーロッパへとつながる大陸横断型の輸送回廊の構築に向けて協力し、両国間の輸送・交通インフラの連結を図るため、今後の連携の可能性について意見を交換した。
この文脈において、トルクメニスタンが提唱する「シルクロードの復興」構想の重要性を特に強調したいと思う。
エネルギーおよび通信分野におけるパートナーシップ構築の前提条件が双方で確認された。貿易の進展状況と今後の展望が議論の重要なポイントとなり、両国は貿易規模の拡大・質の向上や、中小企業の参加促進について相互理解に至った。また、この中で当方から提案した複数の案件に対し、モンゴル側は関心を示し前向きに受け入れた。
会談の際、トルクメニスタン、モンゴルの関係の柱となり得る議会間協力について、詳細な協議が行われた。文化、人道、科学、教育、スポーツの各分野における協力を拡充していくことで一致した。
トルクメニスタン代表団は、協議の結果に深い満足の意を示した。その結果として、双方は二国間協力に関する大規模な文書パッケージに署名した。
トルクメニスタン大統領によるモンゴル国への初の公式訪問は極めて成功裏に行われ、友好関係にある両国および両国民の間の交流の歴史において重要な出来事となったと評価されている。
トルクメニスタンとモンゴルは、長期的な友好関係を基盤に、平等かつ互恵的な関係を揺るぎない信念と誠意をもって着実に発展させていく決意を改めて確認した。
この機会をお借りして、友好的なモンゴル国民の皆さまに、平和と繁栄、そしてあらゆるご多幸を心よりお祈り申し上げる。ご清聴ありがとうございました。