ジャブザマー館長:中央恐竜博物館をはじめ ゴビ砂漠まで古生物学の観光ルート構築が博物館の目的です

カルチャー
41@montsame.mn
2018-01-10 16:15:35
モンゴルの古生物学のブランド展示物を世界に宣伝し、国際基準に合った活動を目指している中央恐竜博物館のN.ジャブ ザマー館長にインタビューした。

 ――中央恐竜博物館の館長になる前、自然史博物館で長年、 働きましたよね。なぜ、博物館と縁を結んだのでしょうか?
 2013年1月12日付のモンゴルの内閣決定により、中央恐竜博物館が設立されました。私はモンゴル国立大学を1992年に卒業してから、モンゴル狩猟家委員会管轄の狩猟博物館の説明員をはじめ学芸員、館長を勤めました。2001年から自然史博物館で剥製術実験室室長を2年間、研究及び収蔵庫担当を務め、2013年に中央恐竜博物館館長に任命されました。卒業以来、26年間モンゴルの自然関係の博物館で働いています。

――モンゴルの恐竜化石骨が米国に密輸されたことが2012年に発覚されてから、他の密輸問題や発見された恐竜化石の保管問題が話題になっていました。 そこでこの恐竜博物館が設立されましたよね?
 米国で発覚された肉食恐竜 はティラノサウルス・レック ス(Tyrannosaurus rex)でした。肉食恐竜の「ティラノサウ ルス・バタール(Tyrannosaurus bataar)」とはモンゴルのゴビ砂漠だけで発見されるものなのかというのを証拠立てるため、 モンゴルの研究者のKh.ツォグトバートル氏とM.ボロルツェツェグ氏が米国まで足を運びまし た。モンゴル、米国、カナダの共同研究チームはバタールの骨格化石を研究し、モンゴルのゴビ砂漠から発見されたと証拠立て、ニューヨークの南州裁判所においてモンゴル遺産だと判明されたのです。 そこで、中央恐竜博物館は、文化遺産の管理、保護、登録、 次世代への引継ぎ、考古学発見物の増進、外国にあるモンゴル発見物のデータを作成し、文化遺産を公開する目的で活動を始めました。




――ティラノサウルス・バタ ールがモンゴルに返還されてか ら、恐竜博物館を訪れる見学者の数が伸びましたよね。これま での博物館の収益はどれぐらい増えましたか。
 国際裁判所により返還された7000万年前の生息していた恐竜化石で2013年にスフバートル広場で特別施設を設け、「ティラノサウルス・バタールが帰国」展示会を開いたのは、わが博物館の初の大規模なイベントでした。そのほか、モンゴルで恐竜化石の発見物で、「T.バタールがダルハン市で」、「恐竜の足跡を辿る」、「T.バタールと特殊展示物」、「白亜紀の驚異」、「白亜紀の水生動物」などの展覧会を開催しました。2013年6~12月、延べ数で約100万人の見学者が訪れ、これまでに国家予算に2億トゥグルグを納入しました。また、「T.バタール博物館-1」本を発行しました。 歴史文化財の修復基金から支給された4700万トゥグルグで、2016年7月に「白亜紀の驚異」という新たな展示ホールを開設しました。また、2014 年10月に、米国から返還された発見物を修復し、展示しました。2017年8月に、「中生代」展示ホールを開設しました。2017年11月下旬までに、3 万人の観客が中央恐竜博物館を見学しました。今年は国家予算に7000万トゥグルグを納入しました。

――恐竜博物館を毎日多くの入館者が訪れますね。―日の平均入館者数は?また博物館の展示物の数は?
 博物館には約1000個の展示物があります。博物館の主要展示物となる「白亜紀の驚異」を2016年6月から、公開しています。このホールでは考古学の貴重な発見物となる白亜紀時代に生息していた40点の恐竜化石を展示しています。博物館は、年中無休で 時間割表の通り、一日で200~300人にサービスを提供しています。入館者のほとんどは子供です。博物館の入場料は外国人と大人は 3000トゥグルグ、子どもは500トゥグルグです。




――恐竜化石は世界何カ国か ら発見されるのですか?
 恐竜化石は世界でモンゴル、米国、中国から発見されています。このうち、モンゴル恐竜化石が豊富な国です。米国のモンタナ州から発見される恐竜化石は崖から掘り出すといいます。モンゴルで発見された恐竜化石は破損が少なく、全体で発見されることなどから、国際研究者らがモンゴルを訪れるのが多いです。 私は、経験シェアの目的で米国のニューヨーク博物館を訪れると、博物間の2階は全部モンゴルで発見された恐竜化石でした。プロトケラトプスはモンゴルのゴビ砂漠で群で生息していたと研究者らは話しています。そのニューヨーク博物館にはプロトケラトプス恐竜の小さい頃から大人の恐竜、頭骨まで展示されていました。中央アジアの動植物研究者のロイ・チャップマン・アンドリュース氏をはじめとする研究チームが1921~30年にモンゴルを訪れ、プロトケラトプスの恐竜化石をラクダ・キャラバンで中国を渡り米国に送り出しました。これについてR.Ch.アンドリュース氏の本には調査と共に書かれています。

――どうやって恐竜化石を保 存しますか?
 美術館と民族学博物館には湿度が必要です。なお、恐竜博物館の場合は基本的に低温でなければなりません。土壌から発見された恐竜化石は湿度と気温がが高いと、土に成り代わる可能性が高いです。室内の常温で保存することができますが、必ずスタビライザーは常に使用されます。世界では、外部を骨のように見せていますが、内部はプラズマ環境を保ちます。

――モンゴルの観光開発には博物館の役割が大きいです。今後、恐竜博物館として何を計画していますか。
 博物館は、国の貴重な文化遺産を保存し、展示するため、国の観光産業において重要な意義があります。モンゴルへの観光客がゴビ砂漠に関心を持っていることが感じられます。したがって、観光客の希望と関心、モンゴルの潜在能力に基づいて、ウランバートルの中央恐竜博物館をはじめ、ゴビ砂漠までの古生物学の興味深い観光ルートを構築するよう、わが博物館のスタッフが努めています。

――ありがとうございました。        
   本社記者:J.ボロル