JICAプレス・ツアーにマスコミ10社20人が参加

社会
naranchimeg199@gmail.com
2019-02-26 10:18:17

 モンゴルJICA事務所は広くJ I C A 活動を知ってもらうため、2月15日、恒例のプレス・ツアーを行った。参加者はテレビ、新聞など10社の20人。事務所でJICA活動の説明を受けた後、参加者は国立第2病院の作業療法部リハビリ科へ向かった。同科では、料理、洗濯、掃除、トイレ、食生活改善など日常生活が出来るようになるための訓練を行う。そこで、青年海外協力隊員で作業療法士の野波梨加(32)のボランティア現場を視察した。

 脳梗塞で体が麻痺した外来患者の男性と女性が、機能回復のリハビリ訓練を受けていた。手の痺れを回復させるため、男性はお手玉を1個ずつ掴んで右の皿から左の皿へとゆっくり運ぶ。これ以外の様々な訓練を日本式リハビリで1時間くらいかけて行う。女性は料理が出来るようになるため、包丁を使って野菜を切る練習を続ける。「おかげで当初は半身不随で口も利けなかったが、今では言葉も回復し、ゆっくりと包丁が使えるようになった」と喜ぶ。

 野波さんは日本の病院で8年間働き、海外の実情も見てみたいと、J I C A 活動に応募し、昨年1 月からモンゴルに赴任した。この国では、作業療法はまだ新しい分野。患者は受身的で「してもらう」のが実態だったが、野波さんは、日本式のリハビリの基本、「本人のやる意思を引き出す」をポイントに、受身から能動的に、自らやろうとする方式に変えていった。それも、モンゴルに合ったやりかたを、カウンターパートと探りながら実践してきた。「手応えは確実にありますね。そんな時は充実感を覚えます」と笑顔で語る。患者は1日に5人から10人。