中国の吉林省へ、シベリア杉の実を直接輸出
経済
モンゴルの天然資源の1つであるシベリア松の実を国内で加工し、付加価値を付けて輸出する可能性が出来た。シベリア松の実はモンゴルの輸出の大部分を占める鉱産品やウール、カシミア、肉などの畜産品に次ぐ非鉱業製品の1つである。これにより、モンゴル政府 は非鉱業製品の輸出支援や開発のため、ソフトローンを導入する方 針を固めた。
この方針を受け、モンゴル商工会議所(MNCCI)は昨年10月8日に、シベリア松の実の共同組合を設立した。シベリア松の実を国内で加工して、輸出する20余りの焙煎工場、11の民間企業がこの組合に加盟した。さらに、これらの民 間企業、自然環境・観光省、基準測量庁、警察庁が会議を行い、協同ワーキンググループを立ち上げ、シベリア実の国際市場における販売を増やすため、3年間の計画案を作成した。我が国は大量のシベリア松の実を国内需要に供給するが、仲介業者の参加により、基本的な利益が海外の市場に移転されるとみなされる。シベリア松の実の8割以上は中国の吉林省へ 輸出される。このため、吉林省の民間企業と関係を結び、仲介業者なしで、貿易を行えば、モンゴルに利益をもたらす環境が作られる。
MNCCIは吉林省の貿易会議所とオンラインで会談し、国際貿易の原則通り、両国の間で透明性のある貿易を行うことで合致した。MNCCIの調査によると、シベリ ア杉の実採取が豊作な年に、1憶米㌦相当のシベリア松の実、8000~1万㌧の穀粒が中国へ輸出される。地方の住民はシベリア松の実を採取し、1㌔を1万トゥグルグで転売業者に販売する。これを中国で再度加工され、1㌔はおよそ16万2000トゥグルグで米国、ヨーロッパの市場で販売される。我が国は年間8000~1万㌧のシベリア松の実を輸出する能力を持つ。シベリア松の実の販売を組織化することでこの資源による利益を上げることができる。MNCCIはシベリア松の実の販売をより透明かつ効率的にする、クラスター販売を発展させるため尽力する意向を表明している。