ボグドがついにIPO、銀行構造の改革が加速
経済 ボグド銀行は、モンゴル証券取引所(MSE)の上場のために新規株式公開(IPO)に当たってのブックビルディングを12月1日から始めた。商業銀行の初のIPOとは、モンゴルの資本市場にとって歴史的な瞬間である。また、同行のIPOは、銀行セクターの構造改革に向けた第一歩を意味すると言っても過言ではないと、専門家らはIPOを歓迎する考えを表明。同行は改正銀行法以降、IPOした初の銀行となる。
ボグド銀行は、発行済株式数の総株式20%に当たる1250万株をIPOする予定である。IPOの7割は、ボグド銀行とアンダーライターが決めた戦略的機関投資家、3割は個人投資家向けに売り出される。公募価格は2540トゥグルグで、希望調達資金は317億5000万トゥグルグ。ブックビルディング開始式典に出席した
ガニバル・アマルトゥブシン国会議員は「改正銀行法の最大要点は銀行の株式会社化であった。これは、銀行のコーポレート・ガバナンスと、リスク対応力の向上を目的とした。ボグド銀行はパイオニア的存在となった」と述べた。一方、ガンバータル・サロール頭取は「銀行純利益高は79%、総資産は44%、追加資金は69%それぞれ拡大している」とし、「IPO購入は、急成長の可能性がある銀行に対する投資となる」と意気込みを語った。
金融市場の原動力ともいえる銀行部門、その中で主要銀行は、次々とMSE上場に係る計画案の承認を受けた。銀行部門の流動総資産は国内総生産に対して97%を占めるほど。また、主要5大銀行によるIPO規模は5000億~7000億トゥグルグ相当になると推定。専門家らも「銀行の上場は、資本市場を均衡に開発できるチャンスだ」と言及した。
MSEのハンガイ・アルタイ執行取締役は、銀行IPOと新たな金融証券、市場活性化などが期待されるとし、
ヘッジファンド、国家民営化機構、サンドボックス規制、モビファイナンス・ノンバンク金融機関のデジタル社債、店頭取引規制をその例に挙げた。同氏は、時価総額が1兆トゥグルグの企業と取引高が過去最大となるなど、資本市場が確実に進化を遂げようとしていると語った。
政府が総額27億トゥグルグ規模の国債を発行すると予算計上しており、市場アナリストは国債発行について「証券市場に大きな影響をもたらす」としている。また、コーポレート・ガバナンス改善を目的に国有企業と国営企業の34%を民営化する方針が出されており、来年は金融部門が大いに盛り上がると予測される。