WHOは、2040年までにモンゴルで年に1万1647例の ガンが検出されると予測

社会
bolormaa@montsame.gov.mn
2022-10-05 17:13:00

世界保健機関(WHO)は、2040 年までにモンゴルで年に1万 1647例のガン(悪性新生物) が検出されると報告した。モンゴルだけでなく世界の国々でガンは、全死因の中の第1 位となり、発生率は増加する傾向にある。しかし、その治療は依然として差し迫った問 題の1つのままである。WHOは 2040年までに、わが国で1万 1647人のガン患者が発生し、 その内、8767人がガン関連で 死亡すると予測している。 過去2年間に登録されたガン患者の数は2020年には6702 人、2021年には5981人。

    部位別に見ると、肝がん(32.7%) が第1位、胃がん(16.1%)が第2 位、肺がん(7.5%)が3位、食道ガン(5.7%)が4位、子宮頸がん (5.2%)が5位を占める。地域別 に見ると、スフバートル県、 ドルノド、アルハンガイ、オブス、ヘンティーでは、ガン関連の死亡者数が全国平均よりも高い。ガン治療病院や医 療機関は地方において55床、 首都に136床あり、ガン専門医は地方に35人、首都に48人い る。世界では化学療法におい て300種類以上の分子標的治療 と多剤併用療法があり、わが国では60種類以上の化学療法 と8種類の薬物療法が使用され ている。2021年3月1日から、ガンの治療は健康保険基金によって資金提供されるようになった。これにより、化学療法へのアクセスが増加され、 専門医がいるどの病院でも化学療法を実施できるようになった。2021年、健康保険基金は、ガンの治療と関連サービスを提供する医療機関に796 億トゥグルグを割り当てた。 2021年には、7000件の化学療法と2459件の分子標的治療が実施され、2022年の第2四半期の時点で、2900件の化学療法と1938件の分子標的治療が 実施された。 医療部門の改革の一環として、2021年1月1日から実績ベースの融資システムが導入され、政府は民間部門のパートナーシップを改善することに より、ケアとサービスを分散化するための段階的な措置を実施している。これに関連し て、2021年から2022年にかけ て、第1国立中央病院では 955 例の悪性腫瘍、501例の良性腫 瘍、第2国立中央病院では1027 例の悪性腫瘍、第3国立中央病 院では752の悪性腫瘍、763の良性腫瘍が治療に成功した。 地方では、いくつかの腫瘍手 術を専門病院の支援を受けて 段階的に導入している。モン ゴル政府は全人口の性別、年 齢別に、健康リスクに基づ いた感染症及び非感染症の予防、早期発見、検査を目的とした国民無料診断を昨年5月1 日から開始した。

    2022年5月1日から9月15日まで、32万795人が無料診断を受 け、その内、44.4%(14万2465 人)が男性、55.6%(17万8330 人)は女性。ガン検査の結果 を見ると、小児ガンの疑いのある62例が診断され、17例は0~5歳、45例は6~17歳の子どもであった。31~45歳グループでは、胃がんが38.5%、乳がん19.2%、肝臓がんと胆管がん15.4%を占めている。46~60歳 のグループでは、肝臓と胆道 がんが27.9%、胃がん26.5%、 乳がん8.8%だった。一方、61 歳以上のがん疑い患者は92人 で、肝臓と胆管がんが38.0%、 胃がん31.5%、食道がん9.8% を占めている。上記の各例は 今後も増える可能性が高い。 しかし、ガンの専門的な治療 とケアサービスを提供する主 要病院である国立ガン研究セ ンターの診断と治療の待ち時間は30日以上であると保健省 は報告した。