フレルスフ大統領、ローマ教皇フランシスコと会談
政治
9月2日、オフナー・フレルスフ大統領は教皇フランシスコと会談を行った。
会談の中で、両国家元首は、古くからのモンゴルとローマ教皇庁の友好関係の拡大、文化、教育、科学、人道的分野での協力関係の深化と、国際緊張情勢について話し合った。
フレルスフ大統領と教皇フランシスコは、気候変動、砂漠化などの地球規模の課題解決に各国の積極的な参加が重要であると相互に確認し、フレルスフ大統領考案の「10億本の植林」、「食糧供給と安全保障」、「健康なモンゴル人」の国民運動の枠組みにおける協力関係の拡大について意見交換した。
両国の公式関係は、13世紀の大モンゴル帝国から始まるとされる。1245年にローマ教皇インノケンティウス4世が大モンゴル皇帝グユグ・ハーンに送った書簡と、1246年のグユグ・ハーンの返信は、両国の歴史的関係を示す貴重な資料である。
政治関係: モンゴルとローマ教皇国は、1992年4月4日に外交関係を樹立した。2022年は外交関係樹立の30周年に当たり、その記念行事の一環で、フレルスフ大統領はローマ教皇フランシスコをモンゴルに招請した。 歴史的には、13世紀の大モンゴル帝国から始まる外交関係であり、1246年、大モンゴル帝国のグユグ・ハーンが使節プラノ・カルピーニを通じてローマ教皇インノケンティウス4世に送った書簡は、現在、バチカン使徒文書館(旧バチカン秘密文書館)に保管されている。ペルシャ語で書かれた同手紙には、大モンゴル帝国ハーンの印章が2度印刷されている。その後、イルハーン国ハーンがローマ教皇と交流していた事を証明する文書もバチカン博物館に保管されている。
主な相互訪問: モンゴル側から: ・2000年に、ナツァグ・バガバンディ大統領 ・2011年に、ツァヒア・エルベグドルジ大統領 ローマ教皇国家より: ・2023年に、ローマ教皇国家対外関係担当長官ポール・リチャード・ギャラガー大司教 融資、援助、協力事業: バチカンは1993年に人道支援としてモンゴルに1000㌕の医薬品と医療用品を、1996年の森林火災による災害救済のため3万1000米㌦を寄付。更に、2000年のズド(冬の極寒による災害)による被害救済のため教皇ヨハネ・パウロ2世は5万米㌦を、教皇庁人間・キリスト教開発評議会は3万米㌦を寄付した。カトリック教徒の国際組織であるカリタス・インターナショナリスは、ズドによる被害を受けた牧畜民の支援に向け資金を集め、家畜を供給する短期および長期プロジェクトを実施した。 人材育成: 1992年以来、バチカン奨学生として、9人がフィリピンに、2人がイタリアに留学した。