原子力の長所と短所は?

鉱業
jp_dotood@montsame.mn
2015-09-21 15:32:49

核エネルギーの長所と短所を巡って二人の専門家は下記のように意見を述べた。

オルロフ氏:将来、持続的なエネルギー源は「原子力」であります。

2005年、国際原子力機関(IAEA)がノーベル平和賞を受賞する際にIAEAにはモンゴルの四人の物理学者が勤めていた。その一人がD.オルロフ氏で ある。1988年に旧ソ連で物理学を学ぶため留学し、後に米国のシラキュース大学で博士称号を収得。また、IAEAで物理学者として7年間勤め、現在はモ ンゴルの放射能監視・調整研究所の所長として務めている。

――原子力の将来性をどのように想像していますか?

ここ数年、最も持続的なエネルギー源は「原子力」であります。現時点では、31カ国に430余りの原子炉があり、米国、ロシア、フランス、日本が最多保持 国です。特に、フランスではエネルギーの74%を原子力が占めています。従って、我々は恐れるというより、今から原子力をいかに適切に利用するかリスクな どを調査し、他国のように原子力技術を利用・開発することが重要です。

――再生可能エネルギーで、エネルギー需要を満たすことは不可能でしょうか?

再生可能エネルギーだけで、エネルギー需要を満たすことは不可能。その上、世界の石油・石炭埋蔵が減少している現在、持続的なエネルギー源が必要です。

ま た、 原子力の最大の長所・メリットは発電量です。エネルギー資源が乏しいモンゴルにおいて、非常に大きな量の電気を安定して供給することができるというのは大 きなメリットであると言えます。モンゴルだけではなく、他のエネルギー資源に乏しい国にとっても同様です。その他の長所・メリットは発電コストが安い、発 電時に二酸化炭素を排出しない、安全に運用できれば技術力の高さの証明にもなります。

――ウラン採掘は危険でしょうか?

ウランを採掘しなければ、放射能が放出しないということはありません。ウランは天然のままでも放射能を放出しています。原子力の原料という意味で、普通の土よりは放出は多い。採掘技術を安全に、適切に導入したことで、危険は一切ありません。

――原子力発電所を建設するに当たって、どのぐらいの期間がかかりますか?

トルコは2006年に原子力発電所を建設することになり、調査を実施し、4年後にロシアと契約を締結しました。契約では2022年に完成します。この間、 ロシアは200億米㌦を融資し、建設だけでなく、専門家の育成を担当します。一方、トルコは1kWのエネルギーを15年間に渡って12.5㌣で買い入れま す。

――中レベルの原子力発電所に何人の専門家が勤めますか?

中レベルの原子力発電所におよそ1000人が勤めます。その半分以上が原子物理学者であります。残りは従業員のみです。

――原子物理学者を育成するにはどのぐらい期間がかかりますか?

今日、原子力発電所を建設する決議が提出されれば、調査や建設を含め、10年がかかります。この間、原子物理学者を育成するには十分です。

――核廃棄物を埋める交渉が裏で行われているという噂は世間に良く流れていますが、そのようなことは可能でしょうか?

IAEA年間報告に国々の原子力情報がまとめられています。国々の原子力情報、1㌘に関する書類までがIAEAに登録されています。この報告書から逃れることは不可能です。このような交渉は裏で実施されることはありません。

――モンゴルの原子力監視はどの程度ですか?

モンゴルに原子炉材料はありません。教育や保健、鉱業、建設事業に利用するアイソトープぐらいです。私はアフリカや中近東にIAEA活動で出張していま す。モンゴルのように全てのアイソトープを登録している国は少ないです。国内では病院や感染症研究において利用しています。利用時に際しても、後において も監視は厳しいです。

――国内で非政府機関が原子力に関し、力強く反対していますが…?

ウラン開発に反対する運動はモンゴルだけではありません。原子力を利用している日本やフランスでも国民は反対しています。モンゴルでは原子力についての理 解に食い違いがあります。一方、他国では小学生の頃から原子力やエネルギーについて教えられ、詳細な情報を得ています。国民は適切な情報と知識を身につけ た上で正しい道を選んでいます。

セレンゲ会長:原子力の最大の危険は核廃棄物であります

「原子力危機のないモンゴル」非政府機関のL.セレンゲ会長はモンゴルでの反ウラン採掘、核廃棄物の埋却において積極的に活動を実施している。彼女はドイツで教育を受け、グリーン成長を主張している。

——モンゴルに核廃棄物を埋却するという噂はいつ頃から流れたんですか?

何年か前に台湾や韓国、日本の核廃棄物をモンゴルのゴビ地帯に埋却するという交渉が行われたと聞きました。同交渉により、我々は30回にわたる記者会見を 開き、核廃棄物の危険性を大衆に知らせてきました。当時、我々は大統領にも親書を送りました。その後、大統領は国連総会で 核廃棄物をモンゴルに埋却しないと主張し、この問題は停止しました。しかし、ウラン採掘は促進されています。

——セレンゲ会長がウラン採掘に反対する原因は何ですか?

モンゴルは国連総会において「非核地帯」を宣言しました。しかし、ウランは原子力の原料であります。国連総会で宣言したのにウランを採掘し、供給してはなりません。原子力やウラン採掘などを巡って世論調査を実施することが重要です。

――ウラン採掘による悪影響は何ですか?

ウランを三つの方法で採掘しています。露天掘りの方法は最も危険な技術であります。この 技術で採掘を実施したナイジェリアのある鉱山周辺の村では放射能が放出されたせいか、住民の平均寿命は短いです。もう一つの方法は地下堀の技術で、モンゴ ルではこの方法で採掘を実施する模様。ウランは天然的のままでは悪影響がないですが、採掘において放射能を放出しています。

——ウラン採掘によって経済的に利益があるかについて調査を行いましたか?

モンゴルはウラン埋蔵量で世界15位に入っています。しかし、我々はモンゴルが埋蔵量で世界1位、ウラン採掘において大収益を得るとしても採掘に賛成しません。ウラン以外の地下資源は豊富です。その資源を採掘すべきです。

——モンゴルで原子力を利用する準備は整っていると思いますか?

原子力発電所とは高度な技術であります。原子力の専門家はモンゴルにいません。社会主義時代、旧ソ連に何人かの人々は原子物理学を学ぶため留学・卒業して以来、原子物理学を専攻としている人は少ないです。また、卒業してきた人材は原子力発電所に勤めた経験がありません。

——もし、専門家を育成すれば、原子力発電所の建設に賛成しますか?

賛成しません。

——その理由は・・・?

原子力をタイヤのない飛行機とみなしています。エネルギー費用という利点があるが、原子力発電所の核廃棄物をどのように保管するかという最大の問題があり ま す。 学者たちの中には宇宙に捨てるという意見もありました。現在は核廃棄物を埋却しています。もし、我々が原子力発電所を建設したとしても、核廃棄物を自分た ちで保管します。しかし、埋却するなら環境に大きな悪影響を与えます。

——モンゴルで最も安全で、持続的なエネルギー源は何ですか?

もちろん再生可能エネルギーであります。モンゴルのような人口が少なく、その上、再生可能エネルギーが最大に埋蔵されている国に最も適切だと考えられます。

——非政府機関は根拠のない情報源を基に核廃棄物埋却に関する問題にアクセスしていると批判されていますが・・・?

我々の情報源は米国メディアやホームページであります。我が協会が開設したwww.golomt.orgから詳しい情報を得ることは可能です。非政府機関は根拠なしに何かの問題に反対し、政治的な影響でデモやその他の活動を実施していると批判されています。

や はりチェルノブイリや福島の事故が大きな問題だと思います。あのようなことがあったのに…という気持ちが強くあります。この先、原発以外の何か方法がある のではないかと思っています。原発以外に何か方法があるのであれば是非その方法を試してみる良い機会ではないでしょうか。

たしかに、原発の長所の中にも「安全に運用できれば技術力の高さの証明にもなる」という項目があるのですが、実際にこのような事故が日本でも起こってしまっているのでしたら問題です。

福 島の原子力発電所の事故やチェルノブイリの事故でも大きく報道されましたが、重大事故が起きることで人間や動植物に致命的なダメージを与えてしまうという リスクがあります。その他の短所・デメリット・問題点は、放射性物質の漏洩のリスク、事故発生という潜在的なリスクを考えるとコストは高いことです。ま た、重大事故の影響は周辺のみならず、場合によっては地球全体に影響を及ぼし、事故が起きて高レベルの放射線や放射性物質が漏洩すると、発電所に人間が近 づけなくなるため、修復が極めて難しくなります。

 

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