Mobicom会長&社長:濱田達弥さん:グローバルプレーヤーの夢は“世界のMobiCom”への飛翔!

特集
naranchimeg199@gmail.com
2018-04-06 14:05:33
濱田達弥会長&社長のインタビューの続き



――モビコム・カラーの特徴とは?
 お客さんに対するサービスにあります。笑顔で接する。お客さんにまた来てもらえる楽しそうな雰囲気を持ち、モビコム・ファンを作る。そうすれば、ファンは少々のことがあっても応援してくれる。時に白鵬が批判されてもファンなら変わらないでしょう。そんなぶれないファンを多く持つ会社にしたい。
 
 ――競合の激しいこの業界で他社に負けないためには何が重要?
私はKDDIから来ているが、常に株主の視点とお客さんの目線をもち、品質が良くて安い、データースピードが早いなど差別化が大切だと思っています。お客さんから見てどう違うかを打ち出す。短期的に売上利益だけ見れば利益を増やす方法はある。だが、そこにこだわり過ぎるとお客様は当社を選んでくれない。しかし、現在の市場での現実は商品・サービスでは他社とほとんど変わらない。何が違うかを追求していかなければ。そこで先に話した笑顔で「お客様へ期待以上の感動を差し上げる」、これが価値の差別化です。これもバランスを崩さず、軸をぶれないようにする事が肝心。直営店のTedd yのサービスはいい方だと言われるが、私から見るとまだまだです。
 
――御社の携帯電話の加入者数はどれくらいですか?
約131万人。音声シェアは43%。通信キャリア間で相互接続しているので他社のシェアはある程度計算可能なんですよ。お客様はDual SIMで他社のSIMカードも同時利用するため、モンゴルにおける全加入者数は人口を超えている。日本でもそうです。何故かというと法人ですごい数を持ち、なおかつ個人で持つから。
 
――モンゴルに来て初めて知って驚いたこととか、発見がありますか?
何も知らずに来て、ウランバートルのメトロポリタンぶりに驚いた。全く想像もしていなかったですね。4G/LTEは日本が2011年の11月、モンゴルでは2016年の4月に導入、モバイルテクノロジーでは5年の差しかない。比較的に早いのに驚いた。当社のスタッフや若い人と接すると、環境の変化に素早く対応できる能力が高いと感じます。
 
――御社が自負する社会貢献は何ですか?
まず海外投資の事業者として、マネー、ノウハウ、ナレッジを駆使してモバイル事業を展開するという直接的な貢献は絶対ですが、モビコム22年間で22歳から60歳のビジネス世代を1万人以上も雇用してきた。このような間接的な貢献も大きかったと思います。これだけ沢山の方を雇っていれば育てた人があらゆるところで活躍していることも多い。面白い話では、MIATに乗っていて、キャビンアテンダントの方と話が弾んでいたら、元モビコムで働いていたと言うのですよ(笑)。直接の社会貢献では、CSR活動の一つとして「WASH PROJECT」があります。地方の小中学校に水洗式トイレを作ってあげる。これまでに68県の58学校で。温水も出るきれいなトイレを作ってあげると、歓迎式典などで子どもたちが大喜びして歌ったり、楽器演奏したりしてくれる。うれしくて涙が出そうになります。「もっとやらなくちゃ」という気になりますね。これは自治体やワールドビジョンNGOと一緒に協力してやっています。ほかに、「108」子ども電話相談も。子どもの悩みに応えてあげるのですが、なかには自殺の相談まであって...。この活動はITU国連機関から表彰されました。
 
――濱田社長はお若いのに出世が早いようですね。
 行く先々で上司やチームの仲間に恵まれたのが大きいです、時に自身のプライベートを犠牲にして(これは良くないですが)どんな場所でも夢=プランをもって、本気で仕事をやってきました。この情熱と思いは自身の周囲にいた仲間のなかでも人一倍強かったと自負しています。先日平昌冬季オリンピックが開催されましたよね。日本人の選手が世界の大舞台で大活躍されたと思います。彼・彼女らの姿をみて、私もそんな「世界で活躍できるひとりの日本人になりたい」と思っています。余談ですが、私、実は大学では文学部史学地理学科西洋史専攻なんです。よく驚かれるのですが(笑)。若いころから海外に興味が向いていたのは間違いありません。史実に登場する偉人達のように、自身の祖国と異なる場所で自身のFoot Print を残したいと思っています。
 
――最後に、今開発中のモノとか、今後の課題などありますか?
 当社の目指す姿は、モバイル事業(モバイルプラットフォーム)を軸に、お客様へ期待を超える感動を与えていきたいと考えます。その為には、従来のモバイル事業、サービスだけでは限界があり、もっともっとお客様へ当社をご利用頂く価値を提供するためには、新たなことへチャレンジし続けなければなりません。つまり、モバイル事業の成長を垂直的に伸ばすだけではなく、(小さな市場での限界がありますので)水平にビジネスポートフォリオを広げる必要があります。具体的には、例えば、当社グループ会社にMobifinance というファイナスライセンスを保有した子会社を持っております。現在既にこのMobifinance を通じて、モバイルプラットフォームを利用してのマイクロローンサービス, EMoney “Candy”のビジネスを拡大させております。 今や、スマートフォンは我々の生活インフラともいえる程の価値と可能性をもっております。このスマートフォンを利用し、更に市場での”Life Designing ”ビジネスを発展させたいと考えています。

――どうもありがとうございました。今後、ますますのご活躍に期待しています。
 
インタビューを終えて
 濱田氏の社長室へ入ると、まず目に飛び込んでくるのが、横綱白鵬から贈られたという白鵬の手形の額。ファンだという。あらゆることにアンテナを張り、柔軟に対応する社長の日々は多忙だ。相撲を見て心をリフレッシュさせる? モンゴルから世界への意欲は満々。ムダのないインタビューでのやり取りだった。