ロッメン・アジア開発銀行常駐代表 「4つの方向性で事業展開を目指す」

経済
naranchimeg@montsame.mn
2018-10-29 09:25:27

2 2 日、ホブド県への出張を終えたアジア開発銀行(ADB)のヨランダ・フェルナンデス・ロッメン常駐代表に同県における開発事業や今後の方針等について聞いた。


――モンゴル西部ホブド県における同銀行出資の事業視察を行いましたね。ご感想はいかがでしょうか。

 ホブド県は始めて訪れました。ADB出資による道路敷設事業に関して大変良く出来たとの印象です。また、ホブド県民と懇談し、彼らが感じ取っている事業効果や感想も聞きました。

道路事業は物流網の整備という意味で非常に大事です。西部地域は中央地域から隔離されている上、隣国との物流網は未開発のままでした。この事業で、ロシアと中国との流通が拡大されるほか、モンゴルのトランジット輸送能力も向上されたと見ています。また、この地域で安全な血液製剤の安定供給の確保に向けた事業も展開しました。結果的に血液製剤供給が大幅に改善されました。ホブド県におけるこの2つの事業は一旦関係性が薄いように見えるが、実は深い関係にあります。道路整備で重症患者は早急に病院へ搬送され、病院で充実した医療サービスを受けられることになります。人命が助かりますね。開発事業は起案から実施までになかなか時間がかかりますが、実際に各事業が地域の人々の生活に役立っていることを見て気持ち良かったです。

 

――ADBは対モンゴル開発支援枠で様々な事業を実施してきましたが、保健分野だけを見るとどうでしょうか。

ADBはモンゴル保健分野に対しておよそ13255万米㌦を投じました。そのうちの8490万米㌦は有償資金提供。3700万米㌦は無償資金協力です。1065万米㌦は技術協力です。

 

――来年、ADBはどの分野に対して開発支援しますか。

 ADBとモンゴルの歩みはもう28年目です。支援事業は、モンゴルの経済ニーズ等で変わってきました。

 現在、主に西部における再生可能エネルギー活用による電力源の増加事業、下水処理施設拡張事業、男女共同参画及び暴力根絶、ウランバートル市民の購買力及び所得相応の住宅供給という4つの方向性でモンゴル政府と交渉を進めており、最終的決定は今月末に出るはずです。

 ADBは、今後モンゴルの税制見直し、ウランバートル市大気汚染対策強化で支援していますが、新規事業として持続可能な観光業開発に向けて行動計画の採択に向けて動いています。また、国境検問所での通関手続き改善及び円滑的貿易推進に向けてIT技術導入を積極的に推していきます。

 

――今後、道路及び保健といった分野への支援はありますか。

引き続き支援していきます。道路に関して言うと、ウランバートル~アルタンボラグ間の道路改修は来年に着工します。保健も重要な分野であることに変わりがありません。ウランバートルにおける先端医療設備が整えた病院建設やホブド県中央病院施設拡張事業などを実施します。

 

――対モンゴル支援事業を総括しますと。

ADBによる事業は、事前調査等が充分考慮された上で実施されています。終了後、事業効果は当初の予想を上回ることもしばしばあります。

 

――先ほどの話で大気汚染対策強化とのことばがありましたが、その詳細を聞かせてください。

大気汚染物質排出量を減らすに何年もかかると思います。ADBは大気汚染対策に係る法的環境づくりを支援します。加工燃料の開発及び市内普及を支援します。また、児童の肺炎予防注射を国連児童基金と共同で行います。

 

――ADBへの債務返済は

モンゴルは延滞等なく計画的に債務返済を履行しています。

 

――ADBはウランバートル~アルタンボラグ間の道路、ウブルハンガイ方面の道路改修事業へ融資しますが、事業進行はどのぐらいですか。

ADBは当該事業支援をさる8月に決めましたが、それ以降、ウブルハンガイ方面の道路は洪水による破損は著しく進行しました。そのため、追加融資が必要となり、その調整をしています。2019年に入ってから最終的な決定が下されると思います。アルタンボラグ方面は計画通りに20193月から着工します。

 

本社記者:B.アリオンザヤ

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