国際医療福祉大学理事長、教育大臣と覚書に調印モンゴル人学生に、5年間で10億円の奨学金制度実施

教育
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2018-11-01 11:45:14

 30日、モンゴル教育省において、国際医療福祉大学・高木邦格理事長がツォグゾルマー・モンゴル・教育・文化・科学・スポーツ大臣との間で、同大学による「モンゴル人学生対象奨学金制度」に係る覚書き調印式で署名した。その後、記者会見でこの詳細が発表され、テレビ、新聞など大勢のマスコミ陣から感嘆の声も聞かれた。同大学は、1995年に日本発の医療福祉系総合大学として開学し、日本全国に6キャンパス、10学部24学科を擁し、学生数は8300人。今ではこの分野のトップ大学として発展を遂げてきている。基本理念の一つは「国際性を目指す」で、アジア諸国から留学生や研修生を受け入れ、特にモンゴルは医療協力の重点国として位置づけており、「モンゴルの学生は奨学生、私費留学生ともに非常に優秀です」と期待も大きい。調印式には、高岡正人日本国特命全権大使や清水武則前大使が参列した。今回、「モンゴル人学生を対象に5年間で約10億円の奨学金制度を実施します」と前代未聞のビッグなプレゼントを発表した。高木理事長は、「清水前大使の、モンゴル医療分野の人材育成に貢献してほしいの言葉に押されて決断しました」と語る。

 この制度の目的は、モンゴル人の医療専門職員を日本で養成し、モンゴル医療レベルの向上に寄与すること。同分野での就職を希望する学生を対象に奨学金を支給し、毎年、優秀な学生10名を限度に2019年から5年間実施する。対象学科は、看護、理学療法、作業療法、言語聴覚、視機能両方、放射線・情報科学、薬学、医学検査学、医療福祉マネジメントなどの9学科。高い国家試験の合格率や100%の就職率でも日本トップのレベルの実績を挙げている。具体的な奨学金の内容は、4年間の学士過程を終了するのに必要な費用の全額支給。薬学部は6年間有効だ。その内訳は、●学士課程の学費(412万円から990万円)および入学前の日本語教育の費用●教材などの学術関連費用(年間20万円まで)●生活費(月6万円)●寮費(月4万円)●寮と大学間の交通費などの全額で、卒業後は、国家試験の合格をめざし、国際医療福祉大学が指定する日本、またはモンゴル国内の医療機関で、専門職員として奨学金を受けた期間と同期間、勤務することが義務付けられている。

問い合わせは:加瀬さんへE-mail:fkase@iuhw.ac.jp