オブス・ノール盆地、ユネスコの生物圏越境保護区に追加

社会
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2021-09-28 09:19:02

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の第33回人間と生物圏計画の国際調整管理会は9月15日、ナイジェリアのアブジャで開催され、 モンゴルとロシアに跨って位置するオブス・ノール盆地をユネスコの生物圏越境保護区として認定した。オブス・ノール周辺の両国の国家保護地区を「オブス湖の生物圏保護区」、「オブスヌールスカヤコトロビナ生物圏保護区」との名称で1997年はユネスコの世界生物圏保護区ネットワー ク (WNBR) にそれぞれ追加された。これで、24年後にはこの2つの生物圏保護区を1つの生物圏保護区として登録がなされた。

 オブスノール盆地はモンゴルのオブス湖、アルタンエルス、ツァガーン・ショボート山、トゥルグン山の国家特別保護区、ロシアのオブスノル、ムングンタイガ、オロクシナー、アリスカン、ヤマーラ、ウラル等の特別保護区を跨る。

 オブス・ノール盆地ではユーラシアの東部おける大きなバイオームを代表する多様な生態系と固有植物が生息すると共に、何百年にわたって遊牧民が暮らしてきた。この地域の草原生態系には多種の鳥、砂漠生態系にはヤマウズラ、跳鼠などの珍しい齧歯動物が多く生息する。オブス・ノール盆地の西部山々はユキヒョウ、野生山羊、羊、シベリアアイベックス世界の絶滅危惧種の生息地となっている。生物圏越境保護区への追加により、この地域における生物多様性、国際的に重要な湿地と水鳥を保護し、自然環境に優しい観光を発展させることができる。