追悼
社会
ソドブジャムツ・フレルバータル(1951-2023)
ソドブジャムツ・フレルバータル特命全権大使が2023年9月19日に72歳で逝去されましたことに、モンゴル国外務省幹部・職員一同より深く哀悼の意を表します。
フレルバータル大使は1951年10月17日にウランバートルで生まれ、1969年にバヤンホンゴル県10年制中等学校を卒業しました。1969年から1971年にモンゴル国立師範大学、1971年から1976 年にモスクワ国際関係大学で学び、また1989年から1991 年にはソビエト連邦外務省付属外交アカデミーで国際関係学を修め、日本語、ロシア語、英語を習得しました。
1976年以来、47年間にわたり外務省およびその関連組織に勤務し、アジア課理事官、1981年から1987年まで駐日モンゴル人民共和国大使館理事官・三等書記官、1987年から1992年まで外務省アジア課二等書記官・参事官、1992年から1996年まで外務省アジア・アフリカ局長、1997年から2001年まで駐日モンゴル国特命全権大使、2002年から2005年まで外務省政策企画局参事官、2005年から2008年までアジア局長、2008年から2012年まで駐朝鮮民主主義人民共和国特命全権大使、2012年から2017年に駐日モンゴル国特命全権大使を務めました。
フレルバータル大使は、モンゴル国家が長年伝承してきた外交の礎を強固なものとし、国益を守るという外交政策の崇高な目標を実現するために貴重な貢献をされてきました。
モンゴル国の外交政策大綱策定に参加し、アジア地域に関する目標、具体的にはアジア太平洋諸国との関係と協力の拡大発展、北東アジアの平和と安定の強化、モンゴル日本関係の新時代における基礎の構築と二国間関係の「総合的パートナーシップ」、そして「戦略的パートナーシップ」のレベルへの深化発展に、計り知れない寄与をされました。また、朝鮮民主主義人民共和国に駐箚する大使として、同国と築いた友好関係の伝統を強化し、協力の拡大発展のために積極的に取り組みました。
モンゴル国国家・政府は、フレルバータル大使の外交分野におけるその専門能力を遺憾なく発揮して実績をあげた積極的な努力と、外交政策の重点目標実現への貴重な寄与を評価し、1991年に労働名誉勲章、2001年に北極星勲章を授与しました。また、1993年に特命全権公使、2005年に特命全権大使の称号を取得しました。
さらに、モンゴル国と日本の貿易・投資・経済交流の拡大、両国間の経済連携協定締結のための特別な貢献が評価され、モンゴル国経済功労者称号を授与されました。
2017年には、モンゴル国と日本の友好親善関係の発展と相互理解の深化に対する重要な貢献が認められ、日本国天皇陛下による旭日重光章叙勲の栄誉に授かりました。
ソドブジャムツ・フレルバータル特命全権大使の遺訓、智慧、思いやりに満ちた心、誠実で謙虚かつ気高いお人柄、模範的生き方は、私たちの心に永遠に偲ばれることでしょう。
その輝く思い出に敬意を表し、深く首を垂れるものであります。
心からご冥福をお祈りいたします。
外務大臣 B.バトツェツェグ
外務副大臣 G.アマルトゥブシン
事務次官 N.アンフバヤル
外務省・外交代表部職員一同
外務省退職者委員会