マリー・ファヴェル氏:モンゴル人女性の役割は計り知れないものである
社会(ウランバートル市、2024年8月28日、国営モンツァメ通信社)世界女性フォラームの枠で「スポーツ・芸術・文化におけるジェンダー平等」をテーマにした支部会議が開催された。E.ソドントゴス国営モンツァメ通信社社長は、同支部会議の司会者を務めた。同氏は、マリー・ファヴェル・パリ市ナンテール大学教官兼歴史家兼作家に「文化や芸術を通じて伝わる歴史の秘密文書に女性のイメージがどのように反映されているのか」という質問をした。
フランス東洋考古学研究所会員でありオックスフォード大学の「遊牧民の帝国」プロジェクトのメンバーであるマリー・ファヴェル氏は、モンゴル史上女性が果たした役割は計り知れないものであったことを実感したと強調し、「私は大学生時代からモンゴル帝国の歴史に興味があり、中世経済、パックス・モンゴリカ、貿易関係などを勉強してきた。『これは女性の仕事ではない。あなたは王妃たちの歴史を研究してもかまわないよ』と言われたときに『男性と女性のテーマはない。自信さえあれば良い』と答えていた」と述べた。同氏はまた、「モンゴル帝国時代に多くの無名女性が貿易や政治に積極的に関わっていたことが史料に書かれている。モンゴル帝国時代に女性が非常に活躍していたことが分かった。歴史における女性の役割とイメージは、女性に対する認識の変化につながる。女性の功績は歴史の記録に残されていないこともあるが、歴史的建造物に残る。考古学的な調査によって見つかった墓から貴族の女性の遺品が発見されれば、その女性について知ることができる。このような情報源によると、歴史における女性の役割や行動、固定観念、イメージなどが劇的に変化している」と述べた。
その後、ハン・ズオン・ビーチ・ユネスコ東アジア地域センター責任者に「スポーツ、文化、芸術におけるジェンダー平等の状況はどのように変化しているのか」という質問をした。ハン・ズオン・ビーチ氏は、「世界女性フォーラムがスポーツ、芸術、文化に焦点を当てていることを嬉しく思う。ユネスコはジェンダー平等を非常に重視する。世界レベルの展覧会で女性の作品が増加している。最近の例では、『パリ2024』オリンピックで女性と男性の参加が平等であった。また、世界中で開催された3500の美術展覧会を調査したところ、その10%に女性の作品が展示されていなく、25%の作品の50%が女性アーティストによって展示されていた。しかし、8%は女性アーティストのみの作品を展示していた」と答えた。