「ホワイト・ゴールド」運動は過去30年間になかった支援を提供
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(ウランバートル市、2025年2月21日、国営モンツァメ通信社)2月20日、政府庁舎で「ホワイト・ゴールド」全国運動に関する官民会合が開始された。
同会合は、大統領発案の「ホワイト・ゴールド」全国運動を活性化させ、官民の役割、責任、業務連携を改善することを目的としている。会合で全国運動の資金調達、低利融資、羊毛、カシミヤ、皮革部門の発展、今後の動向、直面している問題などが討論された。
オフナー・フレルスフ大統領は開会式で演説を行った。
尊敬する生産者、富の創造者、国家公務員の皆様!
国の発展、国家安全保障、国民生活において、畜産品は重要な役割を果たしてきた。特に、モンゴルは何千年にもわたり、家畜の原料を加工し、国民の生活を支えてきた。1980年代末に、畜産業が産業分野の50%以上を占め、約4万人を雇用する主要な経済部門となっていた。
1990年代の困難な移行期に、産業分野、特に畜産業が多数の困難や問題に直面した。しかし、2000年以降、羊毛、カシミヤ、皮革、縫製、家具、印刷などの業界で復興が見られた。過去30年間以上、畜産業生産が年々上昇しているが、羊毛、カシミヤ、皮革などの「ホワイト・ゴールド」の完全な加工はできない。2024年現在、羊毛、カシミヤ、皮革製の商品輸出は、総輸出の3%にも満たない。モンゴルは毎年、約1億9000万米㌦で羊毛とカシミヤ製の衣類、靴、革製品などを海外から輸入する。加えて、各国はパンデミック、輸送・物流の難航、戦争、商品不足、価格上昇などの問題発生により、国内生産に注力している。従って、モンゴル国大統領は軽工業の促進を目的に「10億本の植林」、「食糧革命」、「ホワイト・ゴールド」などの全国運動を発案し、展開している。
「食糧革命」全国運動の開始以来2年半が経過した。この期間、2200億トゥグルグ相当の輸入機器に対し関税の減免が行われ、約1兆3000億トゥグルグの低金利・長期融資が、食品分野の個人、協同組合、企業、富の創造者に提供された。同件は、過去30年間以上に食品分野と農業分野で実施されなかった財政支援である。結果、39箇所の新食品工場が稼働を開始し、350種類以上の新食品が生産され、約1500の新雇用が創出された。
現在、モンゴルは6000万頭以上の家畜から得られる原材料を完全に加工し、活用しなければならない。一例を挙げると、毎年3万㌧の羊毛が収集できるが、その70%以上が付加価値が付かず、洗浄されるだけで輸出される。国内での完全な加工が可能になれば、同業界の収益が2~3倍上昇し、国民と牧民の収入と生活水準が向上する可能性がある。
昨春の雪害の影響で、総家畜の約15%または940万頭が死亡した。この基本的な解決方法は、産業を発展させ、家畜由来の原材料を完全に加工することである。
全国運動の目標は、羊毛、カシミヤ、皮革の加工水準を4年間以内に倍増させ、生産と輸出を2~3倍に拡大し、合計8000以上の新雇用を創出することである。同目標達成のために、約2兆2000億トゥグルグの費用で、羊毛、カシミヤ、皮革の業界で活動する企業と富の創造者に対し27件の施策が実施される。同施策が国会決議に盛り込まれ、12箇所の行政機関が協力することになっている。これは、畜産業において、過去30年間以上に提供されなかった政府支援である。2025年に、約8000億トゥグルグの低利融資を商業銀行10行を通じて提供する予定であり、融資利子の減免に必要な660億トゥグルグが国家予算に計上されている。過去1ヶ月で、羊毛、カシミヤ、皮革業界の6社と富の創造者に900億トゥグルグ以上の融資を提供することが決定された。