ASEM関連事業のビジネス・フォーラム開催 重点はモ・露・中3カ国間の経済回廊

経済
arvis@montsame.mn
2016-07-26 10:36:55

13日と14日、モンゴルのウランバートルにて第11回アジア欧州首脳会合の関連事業の一部であるビジネス・フォーラムが開催された。開会挨拶をTs.エルベグドルジ大統領が行い、「モンゴルはアジアと欧州を結ぶ大帝国を築いていたことが歴史文献には記されている。

 数百年前、モンゴルの首都カラコルムにアジアと欧州の貿易や当時の商人が集結し、交易していた」と語った。フォーラムで出席者たちが関心を強めた課題はモンゴル、中国、ロシアの3カ国による経済回廊に関する協力であった。先日、3カ国の首脳はウズベキスタンのタシケントで会談し、経済回廊に関する行動計画を可決し、アジアと欧州を結ぶこの計画は正式にスタートした。経済回廊に関する行動計画は備えられ、32件のサブ計画は融資の状況次第でスタートを切るという。フォーラムに出席した投資家たちは、今後、利益の見込める計画に対し融資する意欲を示し、経済回廊に関する行動計画に関心を寄せた。一方、モンゴルのビジネスマナーや責任に対し不満の声もあがった。経済回廊に関する行動計画の意義について、マンライジャブ作業部会会長は「3カ国間の経済回廊はモンゴルにとってとても意義のある計画だ。現在、ウランバートル鉄道を利用した運輸力は2000万㌧。ウランバートル鉄道を通じて実施されるトランジット輸送が1 0 0 0万㌧増加すれば、収益は現在の2倍までアップする。3カ国の経済回廊計画により、輸送量が4000万㌧~5000万㌧に達せば、その収益はエルデネット鉱山のそれと同等となる。もし、輸送量が1億㌧に達せば、収益はオユトルゴイ計画のものと並ぶことが可能。現時点でもウランバートル鉄道を通過するトランジット輸送は既に増幅しており、5月時点で10万~20万㌧に達している」と述べた。モンゴルにおける再生可能エネルギーに関する課題についても、投資家たちの関心が集まった。数年前、モンゴルのゴビから風力や太陽光の力で再生可能なエネルギーを生産し、隣国に輸出する計画などは話題になっていた。当時は、世界の投資家はこの計画に不信感を抱いていたが、現在は実現されようとしているとS.オユン元自然環境・グリーン開発・観光大臣が語った。調査によると、2 0 0 9 年~2030年の間のアジアのエネルギー需要は増加の傾向にあり、年々増加するエネルギー需要をどのように満たすかという課題に直面しているという。この課題を解決する「鍵」となるのは地下資源だけでなく、再生エネルギーの埋蔵量がとても豊富なモンゴルである。専門家によると、モンゴルにおける再生エネルギーの埋蔵量だけでアジアのエネルギー需要をみたすことは十分可能である。風が世界で最も強く、安定的に吹いているのはモンゴルのゴビ地帯だという。モンゴルは石炭や銅、金など、地下資源が豊富な国だが、風をエネルギー源として利用することには注目していなかった。石炭などの資源は有限だが、風は常に吹いているため、無限のエネルギー源となりうることを日本の投資家たちは気づいている、とS.オユン元大臣が語った。フォーラムでは資源の適切な利用法や、投資環境を整えるための持続的な法的環境の整備、国際貿易における政策などの課題が協議された。

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