「現代モンゴル:過去100年における歴史的偉業」作文コンクールの優勝者が決まる

教育
bolormaa@montsame.gov.mn
2022-01-12 16:45:01


弊社モンツァメ通信社の日本語版「モンゴル通信」週刊紙は、在モンゴル日本国大使館の後援の下、「モンゴル人民革命100周年、国営モンツ ァメ通信社創立100周年」記念に当たり、モンゴルにおけ る日本語を学ぶ高校生を対象に「現代モンゴル:過去100 年における歴史的偉業」をテーマの第2回作文コンクール118日に発表し、1227 日に、優勝者への表彰式が催された。

    表彰式の冒頭でショーブド ル・バトボルド副社長が「弊社は外国語版(英語・ロシア語・中国語・日本語)の週刊紙主催の作文コンクールを開 催してから5年目となり、今年はモンツァメ通信社の創立100周年の一環で発表した。 テーマもモンゴル人民革命 100周年に結び付けた。審査員を務めた日本語と中国語の教師、協力し下さった各国大使館と国際機関、モンゴル国 立大学、参加された全ての学生さんに感謝する」と挨拶した。

    次に審査員を務めたモンゴル日本人材開発センターの三本智哉先生が挨拶に立ち「『現代モンゴル:過去100 年における歴史的偉業』という骨太のテーマだが、どの応募作品も読み応えのある素晴らしい作文だった。 学生たちは日本語だけではなく、母国の歴史も学べたと思う。これからの未来の 100年での活躍によって益々発展していくよう願う」と述べた。

作文コンクールの一位に「Darkhan  Empathy 学校11年生のバトサイハン・デルゲルマーさんが輝き、JENESYS日本研修への参 加権と50万トゥグルグの賞金が贈られた。デルゲルマーさんは「一位と聞いた途端、涙があふれそうになりました。本当にうれしい。 心から感謝でいっぱいです。日本へ行くのが夢だったので、それが叶った。兵庫県の姫路へ行ってお城を見たい。優勝を機に、もっ と頑張って当地の大学留学を目指します」と喜びの感想を語ってくれた。

    2位に「New Generation」学校11年生の伊藤バトナイドバル堅君が入り、30万トゥグルグの賞金が贈られた。彼は「人口問題の作文 を書くに当たっては、インターネットで調べたり、いろんな人からも聞きまし た。この情報収集の過程が楽しかった。書き上げて送 った時に、大きな達成感を味わいました。それが結果につながって良かった」と 満足顔で感想を話した。

    3位に「Nomt  Naran」学校 12年生のガンゾリグ・ツォグオチラル君が入賞し、20万トゥグルグが授与され、「この賞を頂き、嬉しく、とても光栄に思っています。日本には父の仕事の関係で小学6 生から中学卒業するまで過ごし、教育の大切さを学んだ。 これからも頑張ります」と意欲を語った。

    授賞式の最後に1位のデルゲルマーさんが優勝作文を音読し、来場者の大きな拍手に包まれた。弊紙は入賞3人の作文をシリーズでお届けする。

 

Darkhan Empathy 学校の11年生のバトサイハン・デルゲルマーさん


一面に大草原が広がり、夏の太陽がギラギラと照り付け、遊牧生活を送る人々と、羊と馬が草をはみながら一日を和やかに 過ごしているイメージを描かれがちのモンゴルですが、今のモンゴルはただの草原だけではなく、特に中央部は、たくさんの 高いビルに囲まれ、街中は大勢の人々が仕事や学校に急ぎ、多数のバスと車が道路を走っていて、夜になると信号機と街路灯が道を照らしていて、まるで先進国のようなにぎやかな一日を送るモンゴルになりました。私にとって歴史的偉業とは、未来に残るような、きわめてすぐれ た出来事を言います。人でたとえるとその人の成長の基となった、変化をもたらした出来事に近いです。

    人はさまざまの困難を乗り越 えてこそ成長するように、モンゴルは国として約100年前と比べものにならないほど変わり、 大いに成長しました。私は、こ の成長の基になった、最大の影響を与えたことを大きく分けて、「人民革命」と「民主革命」二つがあると思います。

    1921年のモンゴルは独立を他国に奪われていて、為替レートの下落につれて経済も弱体化し、外国の影響下にありました。そんな辛いときでも、失われなかったものは愛国心と国を守り、もっと良い国家にしようとする人たちの意志と行動力です。人民の自由を取り戻し、守り、学力を育て、外国との友好関係を築き保つ目的で人々が手を組み、一緒に戦い勝利を収めて以来100年が過ぎています。この出来事はどんな国にとっても高く評価される歴史的偉大な業績に違いないでしょう。 でも、偉業はこれだけはなかったのです。

    モンゴルは昔と比べてもちろん状態がよくなっていましたが、まだまだやることは多くありました。そのうちの一つは民主主義になることでした。もし、1990年の革命が起きなかったら、現在、人々の人権が尊重されず、言論の自由や報道の自由などがないため、新聞やニュースが真実を報道することもできなかったであろう。困難に時に再び力と声を合わせた結果、今日、私たちはにぎやか1日を過ごせ、誰しもが自分を自由に表現し、事実を知ることができるようになりました。 これも、モンゴルの成し遂げた 新たな未来にわたって残る、すぐれた出来事だと私は思っています。

    この100年、一世紀に、奪 われた人々の自由を取り戻し、人権を尊重する現代のモンゴルの基、始まりになったことは偉大な業績だと思います。たとえ失ったことは多くても、それから学び、勉強になったものも多くあります。 子孫たちが自由で、自分の好 きな仕事をして、恐れることなく、自分らしく生きて、モンゴルが他の国々のように同 等に成長し発展することを願 い望み、革命を起こしたからこそ、今日のモンゴルが成り立ちました。辛いときを乗り越えてこそ人は、国は成長し ます。なので、私は「革命の100年」と呼ばれるこの時代があったからこそ手に入れた偉業、モンゴルのこの100年を「成長の一世紀」だったのではないかと思います。私にとって、この成長の一世紀は現代モンゴルの過去の100年における歴史的偉業です。