自閉スペクトラム症の早期発見体制を強化

保健
b.enkhtuya@montsame.gov.mn
2025-06-18 09:29:46

(ウランバートル市、2025年6月18日、国営モンツァメ通信社)6月13日、トルコ共和国トラブゾン大学のオヌル・ブラク・ドゥルスン精神医学科長兼小児精神科医・教授がモンゴルを訪問し、国立精神保健センター医師・専門家を対象に実施した実地研修の成果、T.ムンフサイハン保健大臣に報告した。

「児童と青少年の精神的健康を保護・支持する行動計画(2026~2030年)」の策定に向けて、保健大臣の命令により作業部会が設置され、活動を開始している。
同作業部会のリーダーは、オヌル・ブラク・ドゥルスン教授が任命され、段階的に準備作業が進められている。

2025年4月、国立精神保健センターは、自らの業務において自閉スペクトラム症(ASD)の最新の診断・評価手法を導入し、支援サービスの拡充を目指して「ADOS-2(自閉症診断観察スケジュール 第2版)」という評価ツールを導入した。これにより、ASDの早期診断の基盤が整えられた。

更に、エルデネト市で、ASDや発達の遅れが見られる子どもたちを早期に診断するための体制整備として、保健および教育機関の専門家を対象にした研修や、指導者育成のための実地トレーニングセンターの設立に向けた準備が始まった。また、同様のセンターを首都ウランバートル市の一部の区・ホローにも設置する計画である。

この取り組みにより、生後2歳でワクチン接種を受ける際にスクリーニング質問票による一次評価を行い、疑いのあるケースには「CARS-2(Childhood Autism Rating Scale)」での確認を経て、最終的に「ADOS-2(自閉症診断観察スケジュール第2版)」によって診断を行い、その後、個別の療育・治療に結びつけるという一連の包括的対応が実施されると保健省は報じた。