草の根無償資金協力、ヘンティー県バトシレート郡の保健センター改修計画事業を締結

社会
b.undrakh@montsame.gov.mn
2023-07-21 11:13:24

7月20日、日本政府が実施する「草の根・人間の安全保障無償資金協力」の一環で「ヘンティー県バトシレート郡保健センター改修計画」事業実施における贈与契約の署名式が、在モンゴル日本国大使館で開催され、小林弘之在モンゴル日本国特命全権大使とツェンドジャブ・チョグソムジャブ・ヘンティー県知事が署名した。

 同事業により、ヘンティー県バトシレート郡保健センターA病棟に贈与額12万1521米㌦(4億2144万0907トゥグルグ相当)の全面改修が行われる予定である。



 小林弘之在モンゴル日本国特命全権大使は、昨年6月にヘンティー県を訪問し、同県知事やバトシリート群代表らと「草の根・人間の安全保障無償資金協力」事業について意見交換した。訪問時にバトシレート郡保健センターを視察した際、頻繁な雨漏りにより天井や内壁の塗装が剝落され、雨樋設置がないため外壁と窓枠の劣化が顕著になっていた。さらに、同病棟の下水道や暖房用ラジエーターの経年劣化は激しく、詰まる又は破裂する等の支障が多く、これは年間の外来患者約1万人及び入院患者約400人の安全・衛生面で大きな問題となっている。今回の改修により安全で衛生的な環境の下で同センターの医療サービスを受けることができるようになると期待を寄せた。



 Ya.オトゴンチメグ・バトシリート群保健センター長は「私たちの保健センターは2003年に1億トゥグルグの予算で建設され、現在17人の医師とスタッフが4チームに分かれ、450万人以上の群民に医療サービスを提供している。開院以来、一度7000万トゥグルグの予算で配管を改修したが、建物の老朽化と雨漏りの多発により、外来と入院患者に対する医療環境が悪化した。今日締結された『草の根・人間の安全保障無償資金協力』事業により約4億2000万トゥグルグの大規模な修繕工事が実施されることとなり、大変嬉しく思う。これにより、保健センター利用者に快適な環境を提供できるだけでなく、医師やスタッフの労働環境も改善される」と喜びを伝えた。



 日本政府は、1990年以降33年間にわたりモンゴル全国において草の根・人間の安全保障無償資金協力事業を実施している。今回のプロジェクトはモンゴルにおける草の根無償プロジェクトの595件目、ヘンティー県における21件目、バトシレート郡では初のプロジェクトとなる。

 「草の根・人間の安全保障無償資金協力」は、日本政府が1990年に導入した制度で、開発途上国の地方公共団体、教育・医療機関等が実施し、草の根レベルに直接裨益するプロジェクトに対し、日本国の在外公館が中心となり資金協力を実施する制度である。