歴史的な3つの建造物補修をめぐり

カルチャー
gombosuren0625@gmail.com
2020-01-29 14:54:00

 今年ウランバートル市創立380周年記念年を迎えるにも関わらず、文化遺産として登録された1863~1950年の間に建築された自然歴史博物館、政治粛清記念博物館、ロシアの領事が住んでいた建物のすべてを壊した。さらに、2020年度の国会融資により国立ドラマ劇場、国立オペラ劇場、モンゴル国立中図書館を改築するという話しが広がり、モンゴル建築家協会と国民から強い批判を受け、市民間で「Save Theatre」キャンペーンも実施された。それに関して、1月13日、教育・文化・科学・スポーツ大

臣ヨンドンぺレンレイ・バータルビレグ氏が記者会見を開き、「国家予算の60億トゥグルグ、それぞれ20億トゥグルグの融資により、この三つの建物を補修する。国会総選挙が近づき、この三つの建物を壊すといううわさが広がっている。来年は人民革命100年を迎えるため、ワーキングループが現場を視察し、2021までに補修を完成させる」と述べた。この3つ建物は開業以降、一回も完全に補修したことがない。

 現在、モンゴルではおよそ100年の歴史を持ち、新古典主義建築と伝統的なモンゴルデザインを調和させた歴史的な建造物は24しかない。

 国立ドラマ劇場

 1921年の人民革命以降、クラシック芸術振興のためにメンバーが集まり、1931年に

国立中央劇場を設立した。当時、ロシアから舞台監督、アーテイスト、画家、作曲家らが招聘され、1年間、訓練を行った結果、S.ブヤンネメフ作「ウネン(真実)」モンゴル初演劇が上演された。1960年に現在の国立ドラマ劇場が建築された。

 国立オペラ劇場

 国立オペラ劇場はもともと国立中央劇場に所属され、モンゴルの音楽劇場という名

称で事業を行っていた。現在の国立オペラ劇場は1950年に建築され、最初にD.ナツァ

グドルジ作「悲しみの3つの丘」というモンゴルのオリジナルオペラが上演された。また、プロオペラ・バレー劇場の建築基準を満たしたため、国立中央劇場から1963年

に分離し、独立劇場となった。


 国立中央図書館

 人民革命が起きた1921年に設立された典籍委員会(現在の科学アカデミー)に付設

された図書館が現在のモンゴル国立図書館の起源である。その後、1940年に図書館規

則が制定され、名称は国立公共図書館となった。現在の3階建ての図書館は1951年に完成され、1990年からモンゴル国立中央図書館として事業を行っている。