フレルスフ大統領:モンゴルとローマ教皇国の関係は、チンギス・ハーン創立の大モンゴル帝国から始まる

政治
b.undrakh@montsame.gov.mn
2023-09-02 14:31:22

9月2日、オフナー・フレルスフ大統領の招請により、モンゴルへ史上初の国賓訪問中のローマ教皇フランシスコと公開演説を行った。

フレルスフ大統領は、「同国賓訪問は、チンギスハーン生誕860周年、モンゴルとローマ教皇国の外交関係樹立30周年の歴史的な節目の一環で行われた。モンゴルとローマ教皇国の関係は、チンギスハーンが建国した大モンゴル帝国時代に始まった。今から8世紀前の1246年、教皇インノケンティウス4世の使節であったプラノ・カルピーニ大司教が大モンゴル帝国の首都カラコルムに到着し、教皇のメッセージをチンギスハーンの孫であるグユグ・ハーンに伝えたことが、両国の歴史的な結びつきの基礎となり、プラノ・カルピニ大司教は、大モンゴル帝国の最初のヨーロッパからの使節であった。

モンゴルを世界に紹介した『モンゴル史』を著したプラノ・カルピーニ大司教のモンゴルへの旅からちょうど777年目に、ローマ教皇フランシスコがモンゴル帝国の聖地であるモンゴルを国賓訪問するというのは、実に幸運な出来事である」と強調した。

続けて、「すべてのモンゴル人の祖先であるチンギス・ハーンとその後継者たちは、大モンゴル帝国を樹立し、東西における戦争と紛争を終結させた『パックス・モンゴリカ』を確立した功績を持つ。この結果、世界のさまざまな国々が互いの価値観やアイデンティティを尊重し、さまざまな文明の平和的共存を可能にし、相互尊重を発展させる強固な基盤を作り上げた。また、外交関係、郵便制度、交通、経済、貿易、科学、文化の繁栄、信教の自由の寛容、法治則が、モンゴル人から人類に受け継がれたかけがえのない遺産である。国家を尊重し、調和と団結を究極の目標とする平和への努力という国家原則は、チンギスハーンから受け継がれたものであり、この遺産は何世紀にもわたり受け継がれてきた」とし、「モンゴルは、世界の平和と安全を確保するため、過去20年間にわたり国連平和維持活動に2万人以上の平和維持要員を派遣した。モンゴル人は、精神的自由と多元主義を尊重する古くからの伝統がある。チンギスハーンと大モンゴル帝国時代から仏教、キリスト教、イスラム教の伝統からなる12の異なる宗教の僧院が平和的に共存し、モンゴル政治はそれぞれの宗教を深く尊重し、どの教会や寺院も国税を免除される特権を持っていた。このような精神的自由と信仰の尊重の原則は、私たちの祖先から受け継がれてきたものであり、これらの原則はモンゴル憲法で宣言され、守られ、保護されている。古来より、遊牧民の伝統を持つ私たちモンゴル人は、母なる大地と自然を守り、大切にし、後世に伝えてきた。教皇フランシスコの世界の気候変動、食糧不足、食糧安全保障と供給に関する立場と政策は、モンゴル国民運動である『10億本の植林』、『食糧供給と安全保障』、『健康なモンゴル人』と完全に一致し、モンゴルは持続可能な開発と人類の発展のバックボーンである環境、食糧、安全保障を守るため、あらゆる分野で協力する用意がある。同国賓訪問は、平和を愛し、多角的外交政策に新たな柱を打ち立て、両国の歴史に新たな1ページを刻むものである。今後も、人道的行為、文化、科学、教育、歴史芸術における協力関係は絶えず強化されるであろう」と確信を述べた。