「ベビーヤク」ブランド 国産ヤク・ウールの世界的アピールに貢献

特集
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2020-04-20 12:26:47

 ヤクウール製の「ベビー・ヤク」ブランドは、モンゴル北部のアルハンガイ県の「アル・アルビジン・デルゲレフ」協同組合が製造している地元ブランド品である。

 ベビーヤクには20種類品が製造

 アル・アルビジン・デルゲレフ協同組は大人用のオシャレなシャツ、ズボン、帽子とスカーフ、手袋のほか、赤ちゃんのお包み、ニットやかぎ針編みのベビーシューズ、シャツ、ズボン、靴下、手袋、帽子などを生産している。また、紡績糸も生産し、国内外の工場に供給している。

 ベビーヤクが生まれたきっかけとは?

 遊牧民の伝統・風習と自然生態系のバランスを保ちながら、遊牧民の収入源の確保を目的で持続的かつ公正な取引の原則に基づき、2010年にハンガイ山脈の遊牧民が協力し、協同組合を立ち上げた。2018年に協同組合はベビーヤク・ブランドを作り、知的財産庁に登録し、証明書を受領した。 

 10年にかけてヤクウール9.5㌧を4億3470万トゥグルグで購入

 6郡から構成される協同組合メンバーである88世帯の遊牧民が、年間5~6㌧のヤクウールを採取し、協同組合に供給している。2010~2019年に、遊牧民世帯から4億3470万トゥグルグの49.5㌧ウールを購入した。協同組合は、ウール分別し、不純物の選別と洗浄、ヤクの体の大きさで分類し加工する。つまり、上質なウールにこだわっている。これは輸出にも関係する。政府が羊毛、皮製造に対し遊牧民に報酬金を供与すると同様に、協同組合もウールを納付した遊牧民に輸出収益から報酬金を供与する。2010~2019年の間に、合計1億3130万トゥグルグが供与されている。なお、資本金の参と労働参加に対して支払われる。なお資金調達、労働に参加した遊牧民には配当金が交付される。

 ベビーヤクは外国に輸出

 ベビーヤクはフランス、スペイン、カナダ、日本に輸出され、協同組合のメンバーの収入を増やし、モンゴル産ヤクウールの世界的アピールに貢献している。協同組合は遊牧民からのウール購入をはじめ、選別、洗浄、紡績など全てのプロセスに関与し、品質監視を重視している。「アル・アルビジン・デルゲレフ」協同組合のウール、紡績、ニット製品の品質は確実のものであるだ。低所得の女性の収入に役立つため手作業で糸を紡がせている。

 なぜヤクウールを選ぶのか?

 ヤクウールの構造はヤギのカシミヤの構造と似ているが、カシミヤよりもいくつかの利点があるという研究結果がある。だが、これまでにウール採取方法に欠陥があった。遊牧民はヤクウール採取の際に切り取っていたため、短く工場の基準に合わないということからウール価格は安く、1㌔当り500~1000トゥグルグ程度で需要は低かっ

た。採取システムを変えるために、協同組合は外国のプロジェクトと協力し、ヤクウールのブラッシング採取を訓練した。ブラッシング・ウールは国内外の市場に紹介した結果、その価値が高まった。言い換えれば、ヤクウールの平均価格は1万5000~2万トゥグルグになり、国内外市場に需要が高いウールになった。

 ヤクウール製品の特徴

 繊維製品はアレルギー発症せず、通気性と防湿性に優れているほか、柔らかくて暖かく、伸縮性が低く長持ちする。最も優れている特徴とは、ヤクウールには汗やその他の汚染物質による細菌は繁殖できないという。研究者らは、ベビーヤクのウールは3級のカシミヤに同等であると判定した。またはカシミヤと同様に暖かいが安価でもある。