国家ナーダム大祭、開幕
モンゴルについて
モンゴル初政権樹立2229 周年、大モンゴル建国814周年、人民革命99周年記念の国家ナーダム大祭を開会し、ハルトマー・バトトルガ大統領が演説した。
モンゴル国ハルトマー・バトトルガ大統領
全国大祭典ナーダム開会のことば
青く広がる空と豊かな大地の主として恵みを受けた我が祖国の国民の皆様!
時代と歴史の運気によって世界中に拡がっていったモンゴル諸族の皆様!
私たちモンゴル人は、国体慶賀の極みである全国大祭典ナーダムを、自由と独立、団結と希望、勇気と誇りを示すものとして、時代から時代へと引き継ぎ、尊び守り続けてきた悠久のふるさとにて、儀礼に則り恙なく祝賀しようとしています。
私たちの祖先は、太古の昔から太陽、月、神聖な火を崇拝し、九旗の大白纏幟を祀り、男の三種の技芸を競うナーダムを、父なる永遠の天、母なる大地、珠なる人士の三位一体による大いなる欣喜として祝してきました。
男の三種の技芸を競うナーダムとは、モンゴル祖族の数千年にも及ぶ遊牧文化の真髄、歴史と信仰、習俗と民族意識の集大成であり、モンゴル国家存立の精神的免疫における殊に重要な部分です。
モンゴル・ナーダムが母なる地球を愛する人々と自然の完全なる調和・縁起であるとして、人類の文明と文化の貴重な精神的遺産と広く認識されていることを強調するのは光栄です。
モンゴル民族は中央アジア高地の広大な草原で幾世紀にわたり生活し、世界の文明と人類の進歩・発展の様相を二百年間にわたり指し示してきた驚嘆すべき歴史を持つ国民です。私たちの祖先の知力の高さ、色褪せることのない文化、比類なき遺産は、世界中に存在し続けています。
今日、私たちは未来において審判される歴史を創造していることを 想起しましょう。
世界中が困難な時代の最中にあり、克服すべき災禍に直面しています。独立した、自由と民主主義の国モンゴルの政府が国民の命と生活、経済的独立を護り強化するための一貫した政策を実施し確立するに際し時機を逸してはならないことは、今日の世界情勢が示しています。
モンゴル国家の光り輝く国体に足を踏み入れた瞬間から、個人や異国の利益や、仮初めの欲得など聊かもあってはなりません。これを忘れ、疎かにするならば、国家の法と国民の信頼、過去と未来は、私たちを決して赦しません。
天の神は恵みの雨を降らせ、大地は色鮮やかな光を灯し、すべてのモンゴル人は伝統文化と民族の価値を恭敬し、新しい時代の進歩と科学技術の成果に歩調を合わせて進む絶好の機会が訪れています。この新時代の幕開けに、モンゴル人の知の力とモンゴル国の雷名を世界中に轟かせる、多くの良き縁が整っています。
モンゴル国家の大いなる祝祭ナーダムにおいて、雄々しき力士たちは力と技を競い合い、非凡なる幸運の駿馬は快活に駆け抜け、聡明な射手の技芸が正確に的を射貫きますように。
永遠なる天の力のもと、モンゴル国家が永遠に存し、モンゴルの民の気勢と運気が庇護されんことを祈ります。
素晴らしいナーダムをお過ごしください。
大統領演説後、大統領は国旗(9本の白旗)に表敬を表すとともに開会式が正式にスタートした。今年、コロナ禍の影響を受け、国家ナーダム大祭の開会式と相撲・弓術大会は例年と異なり、首都ウランバートルから96㌔の距離にある「13世紀村」という観光リゾートで、競馬はフイドローホダグでそれぞれ無観客で行なわれ、オンラインとテレビで生放送されている。