367種類の製品を無税で輸出
経済
(ウランバートル市、2025年4月4日、国営モンツァメ通信社)モンゴルは、ユーラシア経済連合(EEU)と自由貿易協定の第三段階の交渉を行い、無税で輸出する商品と減税で輸入する商品について合意に至った。
モンゴルは、367種類の商品をEEU諸国(ロシア、カザフスタン、ベラルーシ、アルメニア、キルギス)に無税で輸出する。具体的に、29種類の食肉・食肉製品、20種類の毛皮・毛皮製品、204種類の羊毛・カシミヤ製品、73種類の農産物を無税で輸出する。従って、モンゴルの輸出企業は、年間1660万米㌦の関税から免除される。
更に、モンゴルで製造される23種類の商品を減税対象から除外することをEEUに提案したところ、その8種類が除外され、11種類が相互合意の条件で関税が調整され、4種類が除外されなかった。
ロブサンニャム・ガントゥムル第一副首相兼経済開発大臣は「政府はEEUとの協力により食肉輸出を増加させ、5億米㌦を得る。モンゴルは食肉を輸出しているが、羊肉とヤギ肉は輸出できない。交渉により同問題を解決し、四季を通じて食肉を輸出するようになる。また、カシミヤや縫製品をブランド化し、ユーラシア市場に進出することが可能である。最低5億米㌦の輸出ができる」と述べた。
モンゴル国立大学政策研究所は、モンゴルがEEUの自由貿易協定に加盟した場合、経済に与えられる影響を調査した。モンゴルの貿易状況を分析したところ、375種類の商品が総輸出の中で非常に少ない割合を占めており、今後、年々減少する可能性があるという。また、国内生産がEEU加盟国からの輸入依存度が高いことも発表された。
N.オトゴンサイハン・モンゴル国立大学マーケテイング貿易学部教授は「昨年、モンゴルはEEU諸国に1億1010万米㌦相当の商品を輸出し、29億米㌦相当の商品を輸入した。協定締結により、輸出が3.8%、輸入が4.7%増加する可能性がある。輸入の増加は主に産業分野に関連する。政府の政策やプログラムによって同分野の回復を目指しており、その成長が逆効果を及ぼす可能性がある。従って、協定を締結しても、産業分野の競争力向上に注力しなければならない。繊維・編物部門において、特定の商品を輸出することが可能である。価格は20万〜30万米㌦の増加が予想される。日本との協定締結の場合、モンゴル産のカーペットが原産地要件を満たさないという事例があった。過去の経験を基に課題を解決すれば、輸出を増加させることができる。協定に基づき、主要商品の関税はゼロにされたが、原産地証明や他の要件を満たさなければ、免税は無意味である。従って、製造業者は生産の初日から注意を払い、十分な準備をして下さい」と述べた。